
静岡市に住んでいて、来年の春に長女が小学校に入学するんです。ランドセルや体操服、上履き、名前つけの準備だけでもどんどんお金が出ていって…。「就学援助」っていう制度があるらしいと聞いたんですが、うちみたいな家庭でも対象になるのか、いつ・どうやって申請すればいいのか、正直よく分かっていません。
静岡市の就学援助制度には、新1年生を対象にした「入学準備金」という費目があり、令和8年度の実績では小学校で64,300円、中学校で81,000円が支給されています。ただし所得などの認定基準を満たした家庭だけが対象で、しかも新小学1年生と新中学1年生では申請のタイミングがまったく違います。この記事では、静岡市教育委員会が公式サイトで公表している情報をもとに、対象になる条件、支給される費目と金額、そして来春の入学に向けて今の時期から動いておくべきことを順番に整理します。
静岡市の就学援助制度とは
静岡市の就学援助制度は、市内に住み公立の小・中学校に通うお子さんがいる保護者のうち、経済的な理由でお困りの方に、学用品費や給食費などの一部を援助する制度です。静岡市教育委員会は「学校預かり金の納付を免除する制度ではありません」と明記しており、対象になる費用の相当額を年3回に分けて援助する仕組みです。
対象になるのは、次のいずれかに該当する家庭です。
- 生活保護を受けている方:修学旅行費と医療費のみが支給対象で、その他の費用は生活保護費から支給されます。
- 生活保護を受けていないが、経済的にお困りの方:同居の家族全員の所得の合計額が、市が定める認定基準(生活保護基準の約1.3倍以下)に満たない方。入学準備の助成として調べている場合、多くの家庭が当てはまるのはこちらです。
同居家族の所得には、別居中の保護者(単身赴任等)の所得も含まれます。認定基準となる具体的な所得の目安額は、静岡市が公開している「就学援助制度のお知らせ(令和8年7月から令和9年6月まで)」(PDF)で確認できます。目安はあくまで判定の参考であり、正式な認定は申請後の審査で決まります。
支給される費目と金額(令和8年度)
静岡市公式サイト「就学援助制度のご案内」(更新日:2026年4月15日)には、支給される費目と金額が次のとおり示されています。
| 費目 | 小学校 | 中学校 |
|---|---|---|
| 入学準備金(新1年生のみ) | 64,300円 | 81,000円 |
| 学用品費 | 11,630円 | 22,730円 |
| 通学用品費(1年生以外) | 2,270円 | 2,270円 |
| 校外活動費(宿泊なし/上限) | 1,600円 | 2,310円 |
| 校外活動費(宿泊あり/上限) | 3,690円 | 6,210円 |
| 通学費 | 定期券購入費相当額 | |
| 学校給食費 | 保護者負担分 | |
| 体育実技用具費(部活動は対象外) | — | 7,650円(柔道着等、上限) |
| 修学旅行費 | 全参加者が一律に負担する経費(小・中それぞれ1回) | |
| 医療費 | むし歯・中耳炎など対象疾病の治療費 | |
※上記は静岡市教育委員会が公表している令和8年度(2026年度)の金額です。年度途中から認定された場合は支給額が年額とは異なります。この記事の執筆時点(2026年10月)で、来春(令和9年度)入学するお子さんに適用される金額はまだ公表されていません。新しい年度の金額は、後述する入学前支給・入学後支給の案内で確認してください。
入学準備金だけで64,300円…! ランドセルは対象外にしても、体操服や上履き、防災頭巾を考えると本当に助かります。ただ「入学前支給」と「入学後支給」という言葉を見かけたんですが、何が違うんですか?
入学準備金はもともと入学後にまとめて支給される仕組みでしたが、入学前にランドセルや制服を買う費用がかさむことから、多くの自治体で「入学前支給(前倒し支給)」が導入されています。静岡市も入学前支給と入学後支給の両方を用意していて、新小学1年生と新中学1年生では申請する相手と時期が異なります。ここが一番見落としやすいポイントなので、順番に説明します。
入学準備金のしくみ:入学前支給と入学後支給
静岡市の入学準備金は、小学1年生・中学1年生になるお子さんが対象です。実際にどう動くかを、令和8年度(2026年4月)入学者の実績で見てみます。
- 入学前支給:令和8年度入学者(2026年4月に入学した子)向けの受付はすでに終了しており、認定された方には2026年2月に支給済みです。なお、支給金額の変更にともなう改定差額は2026年7月下旬に支給される予定とされています。
- 入学後支給:入学前支給を申請していなかった小学1年生は、入学説明会等で配布される申請書を4月中に提出すれば対象になります。令和8年度入学者の場合、支給金額は小学校64,300円・中学校81,000円、支給日は2026年7月下旬(予定)、申請締切日は2026年4月末日、認定結果は2026年5月下旬に学校を通じて通知される、という流れでした。
つまり、入学準備金には「入学前にもらう」ルートと「入学した後にもらう」ルートの2つがあり、どちらに申請するかで必要書類や時期が変わります。来春入学するお子さんについては、次の章で説明する「令和9年度入学者向けの入学前支給」が実質的な申請チャンスになります。
来春(2027年4月)入学予定なら、今から準備すべきこと
静岡市公式サイトには、令和9年度(2027年4月)入学者向けの入学前支給の案内も、新小学1年生・新中学1年生に分けてすでに掲載されています。2026年10月時点でまさに申請の準備期間にあたるため、特に次の2点を確認しておいてください。
- 新小学1年生(現在未就学の子):静岡市公式サイトには「就学時健康診断時に小学校にてお知らせを配布します」と明記されています。就学時健康診断は、来春入学予定の子を対象に入学前年の秋ごろに実施される検診です。健診の案内や当日の配布物の中に、入学準備金(入学前支給)の申請書が含まれていないか、必ず確認してください。
- 新中学1年生(現在小学6年生の子):静岡市公式サイトには「2026年12月までに認定を受けた方が支給の対象となります。現在お通いの小学校に申請をしてください」と明記されています。つまり、中学入学前の入学前支給を受けるには、今通っている小学校を通じて、2026年12月までに就学援助の認定を受けておく必要があります。「中学校に入学してから申請すればいい」と後回しにすると、入学前支給のタイミングを逃す可能性があるので注意してください。
うちは来春小学校入学なので、就学時健康診断のときに案内が来るのを待てばいいんですね。もし上の子が来春中学校に入学する家庭だったら、悠長に待っていたら危なかったということですか?
そのとおりです。新中学1年生の入学前支給は「2026年12月までに認定を受けていること」が条件なので、何もせずに待っていると間に合いません。小学校6年生のお子さんがいて、来春の中学入学に向けて入学準備金を前倒しで受け取りたい場合は、できるだけ早く今通っている小学校に相談し、就学援助の申請を済ませておくことをお勧めします。新小学1年生の場合は、就学時健康診断の案内を見落とさないようにしてください。いずれの場合も、案内が来る前に「就学援助制度があり、申請の準備が必要になる」と知っておくだけで、動き出しが早くなります。
対象になるかどうかの判断基準
静岡市の就学援助(準要保護者)の認定基準は、「同居の家族全員の所得(または年間収入から社会保険料等を引いた額)の合計が、市が定める認定基準(生活保護基準の約1.3倍以下)に満たない方」です。同居家族の所得・収入には、他の親族からの援助、養育費、単身赴任中の保護者の収入なども含まれます。
具体的な所得・収入の目安額は世帯構成(人数・年齢・住居形態)によって個別に異なり、静岡市が公開している「就学援助制度のお知らせ」(PDF)で確認できます。目安を少し超えている場合でも、審査の結果によって認定されるケースもあるため、該当するか不安な場合も、まずは学校に相談して申請してみることが大切です。
申請方法・申請時期
静岡市の就学援助全般(学用品費・入学後支給の入学準備金などを含む)は、次のように申請します。
- 申請窓口:申請書や口座振込依頼書は、各小・中学校で配布されます。必要書類を添えて、お子さんの通学している学校に申請してください。きょうだいが別々の学校に在籍している場合は、それぞれの学校に提出します(一方の学校に原本、もう一方にコピーを提出することも可能です)。
- 申請時期:随時受付、各月末締め切りです。年度当初の申請(認定期間7月〜)は9月上旬に認定結果が通知され、随時受付分は申請した月の翌月に通知されます。
- 必要書類:基本の申請書・口座振込依頼書に加えて、2026年1月1日時点で静岡市に住民票がない場合や、失業・休職・育児休業中で申請日時点の所得がない場合、別居中の配偶者がいる場合などは、それぞれ所得や状況が確認できる追加書類が必要です。該当しそうな事情がある場合は、早めに学校へ相談してください。
来春の入学準備金(入学前支給)については前章で説明したとおり、新小学1年生は就学時健康診断時の案内、新中学1年生は現在通っている小学校への申請という、それぞれ別のルートになる点を忘れないでください。
よくある質問
Q. 所得の目安を少し超えている場合は対象外になりますか?
目安額を超えていても、世帯構成や個別の事情によって認定される場合があります。静岡市の認定基準は「約1.3倍以下」という目安で示されていますが、正式な判定は申請後の審査によって決まるため、目安だけで判断せず申請してください。
Q. 生活保護を受けている場合、就学援助は申請する必要がありますか?
生活保護を受けている方(要保護者)は、修学旅行費と医療費のみが就学援助の支給対象です。その他の学用品費などは生活保護費から支給されるため、就学援助として別途申請する必要はありません。
Q. きょうだいの一人がすでに就学援助の認定を受けていれば、新1年生になる子も自動的に対象になりますか?
自動的には対象になりません。きょうだいが別々の小・中学校に在籍する場合、申請書はそれぞれの学校に提出する必要があり、新1年生になるお子さんについても個別に申請してください。
Q. 年度の途中で家計が急変した場合も対象になりますか?
随時受付のため、年度の途中でも申請できます。ただし、申請時期によって認定結果の通知時期(申請月の翌月が目安)が変わるため、家計の変化があった場合は早めにお子さんの通う学校に相談してください。
まとめ:来春の入学準備は、今の時期の確認から
「就学援助があるらしい」という話だけだったのが、「入学準備金は小学校64,300円・中学校81,000円が目安」「新小1は就学時健診の案内待ち、新中1は12月までに今の小学校で認定が必要」まで分かると、何をいつやればいいかがはっきりしました。
就学援助は入学準備費用のすべてをカバーする制度ではありませんが、対象になれば入学前後の負担をかなり軽くできます。医療費助成とあわせて静岡市の子育て支援制度を把握しておくと、そのぶんを教育資金の積み立てに回す判断もしやすくなります。医療費助成の仕組みを確認したい方、近隣の浜松市・豊橋市と比べてみたい方、教育資金の準備を考え始めたい方は、あわせて次の記事も参考にしてください。
静岡市の子ども医療費助成の対象年齢や自己負担額を確認したい方は静岡市の子ども医療費助成についての記事を、近隣の制度と比べてみたい方は浜松市・静岡市・豊橋市の子育て支援補助金を比較した記事を、入学準備がひと段落したあとの教育資金の考え方は学資保険が本当に必要かを考える記事もあわせてご覧ください。