学資保険の返戻率とは?2026年、後悔しない教育資金準備の考え方

まりさん

先日、ママ友から「学資保険、もう入った?」って聞かれて、焦ってしまいました。下の子が生まれたばかりで、「教育費を貯めなきゃ」というのは分かってるんですが、正直「返戻率」って何のことか分からなくて……。

高橋先生

焦る気持ちはよく分かります。でも「返戻率」の意味さえ理解できれば、学資保険という選択肢が自分の家庭に合うかどうかを、落ち着いて判断できるようになります。今日は返戻率の仕組みから、3社の比較、始めるタイミングまで順番に整理しましょう。

「返戻率」とは何か——数字の読み方から始める

まりさん

そもそも「返戻率」って、何の割合なんでしょうか。

高橋先生

シンプルに言うと、「払った保険料の合計額に対して、受け取れる学資金の合計額が何%になるか」です。式で書くとこうなります。

返戻率(%)= 受け取る学資金の総額 ÷ 払い込む保険料の総額 × 100

たとえば月1万3,000円を10年間払い込んで(総額156万円)、将来200万円を受け取れるなら、返戻率は 200万 ÷ 156万 × 100 = 約128%です。100%を超えている間は「払った額より多く戻ってくる」状態、100%を下回ると「元本割れ」になります。

まりさん

じゃあ、返戻率が高いほど得ということですね。でも、同じ保険会社でも返戻率が違うって聞いたのですが、何で変わるんでしょうか?

高橋先生

返戻率は主に4つの条件で変わります。

  • 加入年齢(子どもの年齢):子どもが0歳(または出生前)のほうが運用期間が長くなるため返戻率は高くなります。0歳加入のほうが7歳加入より返戻率が高くなる傾向があり、具体的な差は商品・プランによって異なるため、加入を検討している商品の公式サイトで年齢別の試算を確認することをおすすめします。
  • 払込期間の長さ:払込期間が短い(早く払い終わる)ほど返戻率は上がります。フコク生命「みらいのつばさ」の場合、5歳払込完了(月払)だと約131.3%、17歳払込(J型)だと約116.1%です。
  • 払込方法:年払いは月払いより1年あたりの総額が小さくなるため返戻率が向上します。
  • 受取タイミング・受取回数:受取を1回(大学入学時のみ)に集中させると、複数回に分けるよりも返戻率が高くなる傾向があります。

まりさん

つまり「早く始めて、短期間で払い終えると返戻率が上がる」ということですね。うちの子はまだ0歳なので、今すぐ動くのが一番いいわけですか?

高橋先生

返戻率の観点では、そうです。ただ、返戻率が高いプランは月々の支払額も大きくなります。家計の無理のない範囲で払い込める期間を選ぶことが先で、返戻率はその次です。払い続けられなくて途中解約した場合は、ほぼ確実に元本割れします。

2026年時点の返戻率水準——どのくらいが現実的か

2026年現在、学資保険の返戻率は大まかに以下の水準が一般的です(※各社公式サイト・2026年7月時点の情報をもとに作成)。

  • 最低ライン:100〜105%程度(かんぽ生命など保障充実型)
  • 標準ライン:115〜120%程度(ソニー生命・フコク生命の標準条件)
  • 最大水準:125〜131%程度(フコク生命の5歳払込完了+月払などの最良条件)

返戻率が高くなるほど制約も強まります。「払込期間が短い=月々の保険料が高い」「受取回数が少ない=入学ごとの祝い金はない」という関係があるため、自分の家計スタイルと照らし合わせることが重要です。

3社比較——ソニー生命・フコク生命・かんぽ生命

以下の比較表は2026年7月時点の各社公式サイト情報をもとに作成しています。返戻率は加入条件(子どもの年齢・払込期間・払込方法・受取方法)によって変わります。

項目 ソニー生命
学資保険(III型)
フコク生命
みらいのつばさ
かんぽ生命
はじめのかんぽ
返戻率(目安・最大) 最大127.4%
(2026年4月2日時点)
最大約131.3%
(5歳払込完了・月払条件)
100〜105%程度
(保障重視型)
子どもの加入年齢 0歳〜(出生前加入可) 0〜7歳 0〜12歳
(10歳払済は0〜5歳)
保険料の目安 月約13,172円〜
(受取200万・10歳払込例)
月約8,439円〜
(J型・17歳払込例)
月約22,750円〜
(500万円設定・18歳払込例)
受取タイミング 中学・高校・大学入学時に分割受取 S型(祝い金あり)/ J型(大学一括) 大学入学時・高校2年時など複数コース
払込期間の選択肢 10歳払込・18歳払込など 5歳・11歳・14歳・17歳払込 10歳払済・18年払など
契約者死亡時の保障 以降の保険料免除、給付継続 以降の保険料免除、給付継続 以降の保険料免除、給付継続
特約・医療保障 なし(貯蓄特化型) 医療特約の追加が可能 医療・先進医療特約が追加可能

ソニー生命 学資保険(III型)の特徴

返戻率・料金

2026年4月2日時点の最大返戻率は127.4%(年払の場合)。公式の試算例(子ども0歳・受取総額200万円・10歳払込・月払)では月額約13,172円、返戻率126.5%、総払込額1,580,640円で、約41.9万円の上乗せになります。払込を18歳まで延ばすと月額は約7,816円に下がりますが、返戻率は118.4%になります。(※2026年7月時点・公式サイト情報)

サービス内容・特徴

保障内容はシンプルで貯蓄機能に特化しています。子どもが中学・高校・大学に入学するタイミングに合わせた受取設計が可能で、受取総額が契約時に確定します。担当者との個別相談で設計する形式(ネット完結不可)のため、加入前に試算を受ける必要があります。

メリット・デメリット

  • メリット:返戻率の高さと確実性。受取額が契約時に確定するため、将来の教育費計画が立てやすい。
  • デメリット:担当者経由での手続きが必要で、加入まで時間がかかる場合がある。医療保障は別途契約が必要。

▶ ソニー生命 学資保険を見てみる(公式)

フコク生命「みらいのつばさ」の特徴

返戻率・料金

5歳払込完了(月払)という最良条件での返戻率は約131.3%と、3社の中で最も高い水準です。現実的な条件では、J型(大学時一括受取)・11歳払込で約123.8%、S型(祝い金あり)・17歳払込で約113.7%が目安です。月額保険料はJ型・17歳払込の場合、子ども0歳で約8,439円(受取総額200万円)から始まります。(※2026年7月時点・フコク生命公式サイト情報)

サービス内容・特徴

S型とJ型の2タイプがあります。S型は幼稚園・小学校・中学校・高校・大学の入学時に祝い金を受け取れるため、教育費の出費が分散するライフスタイルに向いています。J型は受取を大学進学時に集中させることで返戻率を高めています。兄弟割引や祖父母が契約者になれる制度もあります。また、5年ごとの配当付き商品のため、運用状況によっては配当が加算される場合があります(配当は保証されません)。

メリット・デメリット

  • メリット:3社の中で最高水準の返戻率。S型・J型の選択肢があり、家庭のニーズに合わせやすい。
  • デメリット:配当は保証されないため、返戻率の数字は確定ではない。加入後に途中解約すると解約返戻金が払込保険料を下回る。

▶ フコク生命「みらいのつばさ」を見てみる(公式)

かんぽ生命「はじめのかんぽ」の特徴

返戻率・料金

2026年5月に保険料改定があり、以前より条件が改善されています。ただし返戻率は100〜105%程度の水準で、純粋な貯蓄効率では他2社に劣ります。子ども0歳・契約者30歳・基準保険金額500万円の場合、月額約22,750円が目安です(18年払込)。被保険者は0〜12歳(10歳払済プランは0〜5歳)まで加入できます。(※2026年7月時点・かんぽ生命公式サイト情報)

サービス内容・特徴

全国の郵便局窓口で加入・相談ができる利便性があります。医療特約・先進医療特約などの保障を追加できるため、「保障も教育資金もまとめて一本にしたい」というニーズには対応しやすい設計です。大学入学時一括・小中高大の入学時分割など、複数の受取コースから選べます。

メリット・デメリット

  • メリット:全国の郵便局で対面相談が可能。保障を加えやすいため、教育資金と生命保障をセットで考えたい家庭には使いやすい。
  • デメリット:返戻率100〜105%は他社より低く、純粋な「貯蓄効率」では差がある。保険料の水準が高めで月々の負担が大きくなりやすい。

▶ かんぽ生命「はじめのかんぽ」を見てみる(公式)

学資保険はいつから始めるか——タイミングと注意点

まりさん

下の子が生まれたばかりなんですが、今すぐ入るべきですか? それとも少し様子を見たほうがいいんでしょうか。

高橋先生

返戻率の観点だけで言えば、0歳のうちに動くのが最も有利です。0歳と7歳とでは同じ商品・同じプランでも返戻率に差が生じ、月々の保険料に直すと、後から加入するほど多く払う必要が出てきます。具体的な差は商品ごとに異なるため、公式サイトのシミュレーションで確認してください。

まりさん

出産前から入れる会社もあるって聞いたのですが、本当ですか?

高橋先生

はい。かんぽ生命では出産予定日の140日前から「出生前加入制度」を利用できます。ソニー生命も出生前からの加入に対応しています。ただし出生前加入の場合、生まれてから健康状態の確認を改めて行う手続きがあるのが一般的です。

加入を急がなくていいケースもある

一方で、以下のような場合は学資保険に急いで入る必要性は高くありません。

  • 家計に余裕があり、つみたてNISAや定期預金などで教育資金を積み立てる目処が立っている
  • 現在の家計収支が不安定で、10年以上保険料を払い続けられるか不確実な状況
  • すでに上の子で教育費の一部を準備済みで、下の子分は少額でよい

高橋先生

学資保険は「途中で払えなくなると損をする商品」という性質があります。「返戻率が高い」という理由だけで短期払込プランを選ぶより、10年・15年払い続けられる金額のプランを選ぶほうが結果的に得です。最初の一歩は「今の家計で月いくらなら無理なく払えるか」から始めてください。

学資保険が向いている家庭・向いていない家庭

まりさん

結局、学資保険って「入っておいて損はない」ものなんでしょうか?

高橋先生

一概には言えません。向き不向きがあります。

学資保険が向いている家庭

  • 「貯金が続かない」「使ってしまう」という自覚がある——引き落としで強制的に貯まる仕組みが効果的
  • 共働きで、万が一どちらかに何かあったとき教育費の確保に不安がある——契約者死亡時の払込免除機能が安心材料になる
  • 教育費の目標額(大学入学時に200万〜300万)を確実に手元に置いておきたい——受取額が契約時に確定する確実性
  • 子どもが0〜2歳で、あと15〜20年の払込余裕がある

学資保険が向いていない家庭

  • つみたてNISAや株式投資信託で長期運用できる知識・意思がある——年率1〜2%超の運用を目指せる場合、学資保険の返戻率(実質利回り年率0.5〜1%程度)より高いリターンを期待できる
  • 収入が不安定で、10〜18年の払込継続に不安がある——無理な短期払込を選ぶと家計を圧迫する
  • すでに十分な貯蓄があり、教育費を現金で準備できる見通しがある

まりさん

うちは正直、貯金があまり続かないタイプなので、引き落としで強制的に貯まるのは向いているかもしれないです。ただ、夫の収入が少し不安定で……払込期間をどう設定するかが一番の問題ですね。

高橋先生

収入が不安定なら、月々の負担が小さい長期払込(17〜18歳払込)を選ぶほうが安全です。返戻率は少し下がりますが、払い続けられることの方が大事です。フコク生命のS型・17歳払込なら月約9,047円(受取210万円・子ども0歳の場合)から始められます。

よくある質問

Q. 学資保険の保険料は生命保険料控除の対象になりますか?

なります。年間払込保険料が「一般の生命保険料控除」の対象となり、所得税で最大4万円、住民税で最大2万8,000円の所得控除を受けられます。ただし他の生命保険と合算して上限額の適用になる点に注意が必要です。

Q. 途中で解約したらどうなりますか?

学資保険の解約返戻金は、払込途中の段階では払い込んだ保険料の総額を大きく下回ります。特に加入直後の数年は、解約返戻金がゼロに近い場合もあります。「急に現金が必要になった」という状況に備えて、学資保険とは別に生活防衛資金(最低3〜6ヶ月分の生活費)を確保しておくことが重要です。

Q. 早生まれの子どもは学資保険の設定に注意が必要と聞きました。

1〜3月生まれ(早生まれ)のお子さんの場合、「18歳満期」に設定すると満期金の受取日が18歳の誕生日以降になり、高校3年生の1〜2月に必要になる大学入学金の支払いに間に合わないケースがあります。早生まれの場合は「17歳満期」を選ぶか、加入前に担当者に受取タイミングを確認することが重要です。

Q. つみたてNISAと学資保険、どちらがいいですか?

どちらが「いい」かは家庭によって変わります。つみたてNISAは運用次第で高いリターンを狙えますが、元本保証はありません。学資保険は受取額が契約時に確定し、万が一の場合の払込免除機能もあります。「確実に確保したい金額(例:大学入学費の200万円)」は学資保険で、「長期で積み増したい部分」はつみたてNISAで、という組み合わせも一つの考え方です。

Q. 返戻率が高い「短期払込プラン」を選ぼうとしています。注意点はありますか?

月々の保険料が高くなる点に注意が必要です。たとえばフコク生命の5歳払込完了プランは、月の保険料が最も高くなります。家計の余裕がある時期だけ短期払込を選んで途中で払えなくなると、元本割れのリスクが生じます。まず「家計で無理なく払える額」を先に決めてから、その額に合うプランを探す順序で進めてください。

まとめ:こんな家庭に向いている

高橋先生

まとめると、返戻率は「早く始めて、短期払込・年払にするほど高くなる」が、それより大切なのは「払い続けられる金額でスタートすること」です。3社の中では、返戻率重視ならフコク生命、担当者との相談で丁寧に設計したいならソニー生命、郵便局で手軽に対面相談したいならかんぽ生命、という選び方の軸があります。

まりさん

「返戻率の数字だけで選ばない」というのが大事なんですね。まず家計を確認してから、月いくらまでなら出せるかを夫と話し合ってみます。

0歳のうちに手続きを進めると、同じプランでも返戻率が有利になる可能性があります。各社の公式サイトで試算した上で、担当者への相談(ソニー生命・フコク生命)や郵便局窓口(かんぽ生命)で実際の数字を確認してみてください。

▶ ソニー生命 学資保険の資料を請求する(公式)

▶ フコク生命「みらいのつばさ」の保険料を試算する(公式)

▶ かんぽ生命「はじめのかんぽ」を郵便局で相談する(公式)

※本記事の保険料・返戻率は2026年7月時点の各社公式サイト・公開情報をもとに作成しています。実際の保険料・返戻率はご加入者の年齢・性別・払込方法・受取コースなどの条件によって異なります。最新情報は各社公式サイトまたは担当者にご確認ください。

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