
保育園に子どもを預けている、またはこれから預ける予定の大阪市在住の方にとって、保育料は毎月の家計に直結する項目です。大阪市では0〜2歳児クラスの保育料が世帯の市民税所得割額によって23階層に細かく分かれる一方、2024年9月からは第2子以降が無料になり、2026年9月からは第1子も無償化される予定です。ひとり親世帯向けの軽減措置もあります。この記事は2026年7月時点で大阪市が公表している公式資料を基に、階層区分ごとの金額と軽減の条件を整理します。
1歳になったばかりの下の子を保育園に預けていて、上の子2人(小2の長女と年中の長男)は小学校と幼稚園に通っているんですが、下の子の保育料の請求を見て「思ったより高い」と感じてしまって…。3人目だから安くなるとは聞いたんですが実際いくらになるのか、大阪市はもうすぐ保育料が無料になるという話も聞いたことがあって、正直混乱しています。
大阪市の保育料は0〜2歳児クラスだけ、世帯の市民税所得割額をもとに23段階に分かれています。きょうだいが3人いる場合は数え方に条件があり、加えて2026年9月からは大きな制度変更も控えています。今日は基本の仕組み、金額表、多子軽減の数え方、2026年9月からの変更、ひとり親世帯等の軽減の5つを順番に確認していきましょう。
保育料の基本の仕組み:3〜5歳は無料、0〜2歳は市民税所得割額で決まる
大阪市の保育料は、子どもの年齢によって大きく2つに分かれます。3歳から5歳までのお子さん(1号・2号認定)は、幼児教育・保育の無償化により認可保育施設を利用する場合の保育料が無料です。ただし給食の食材料費(副食費)や通園送迎費・行事費などは無償化の対象外で実費負担が残ります。
一方、0歳から2歳までのお子さん(3号認定)は、生活保護世帯と市民税非課税世帯を除き、世帯の市民税所得割額に応じた保育料がかかります。大阪市は「政令指定都市方式」を採用しており、市民税が課税されている世帯は、住宅ローン控除やふるさと納税などの税額控除を適用する前の所得割額に6/8を掛けた金額をもとに、第1階層から第23階層までのいずれかに区分されます。
うちの1歳の子はまだ対象になるということですね。上の子2人は幼稚園と小学校なので、もう関係ないんでしょうか。
はい、1歳のお子さんが対象です。上のお二人は保育料そのものはかかりませんが、後で説明する「多子軽減」の数え方には関わってきます。もう一つ覚えておきたいのが、保育料を決める市民税額の参照時期です。4月〜8月分の保育料は前年度の市民税額、9月〜翌年3月分は当年度の市民税額を参照するため、毎年9月に見直しが入ります。
大阪市保育料金額表(0〜2歳児クラス・保育標準時間認定)
大阪市が公表している「大阪市保育料金額表(2・3号認定)」(令和7年9月現在)は次の通りです。第1子・保育標準時間認定(1日最大11時間)の月額を掲載しています。
| 階層区分 | 市民税所得割額の目安 | 通常世帯 | ひとり親世帯等 |
|---|---|---|---|
| 第1・第2 | 生活保護世帯・市民税非課税世帯 | 0円 | 0円 |
| 第3 | 市民税課税・所得割非課税 | 8,100円 | 2,000円 |
| 第4 | 46,000円未満 | 10,100円 | 3,500円 |
| 第5 | 46,000円以上48,600円未満 | 11,800円 | 5,000円 |
| 第6 | 48,600円以上50,000円未満 | 14,000円 | 6,000円 |
| 第7 | 50,000円以上54,000円未満 | 15,700円 | 7,000円 |
| 第8 | 54,000円以上59,000円未満 | 18,300円 | 8,000円 |
| 第9 | 59,000円以上77,101円未満 | 21,500円 | 9,000円 |
| 第10 | 77,101円以上79,000円未満 | 21,500円 | (特例なし) |
| 第11 | 79,000円以上97,000円未満 | 24,900円 | ー |
| 第12 | 97,000円以上115,000円未満 | 28,300円 | ー |
| 第13 | 115,000円以上133,000円未満 | 32,700円 | ー |
| 第14 | 133,000円以上169,000円未満 | 39,400円 | ー |
| 第15・第16 | 169,000円以上217,000円未満 | 45,100円 | ー |
| 第17 | 217,000円以上256,000円未満 | 50,700円 | ー |
| 第18 | 256,000円以上301,000円未満 | 53,000円 | ー |
| 第19 | 301,000円以上358,000円未満 | 59,200円 | ー |
| 第20 | 358,000円以上397,000円未満 | 61,700円 | ー |
| 第21・第22 | 397,000円以上536,000円未満 | 65,900円 | ー |
| 第23 | 536,000円以上 | 70,600円 | ー |
※上記は大阪市公式サイトで公表されている「大阪市保育料金額表(2・3号認定)」令和7年9月現在の金額です。「ひとり親世帯等」はひとり親世帯及び在宅障がい児(者)のいる世帯を指し、第3〜9階層(市民税所得割額77,101円未満)にのみ特例区分があります。第10階層以降(所得割77,101円以上)はひとり親世帯等の特例区分がなくなり、通常世帯と同じ金額に合流します。保育短時間認定(1日最大8時間)は標準時間認定よりやや低く、たとえば第23階層は標準時間70,600円に対し短時間70,000円です。大阪市公式サイトには「令和8年4月以降の保育料は上の表から変更となる可能性があります」と明記されているため、正確な最新金額は必ず大阪市公式サイトでご確認ください。
うちがどの階層にあたるのか、どこで確認すればいいですか?
毎年6月頃に届く「市民税・府民税 税額決定通知書」に記載されている所得割額を確認してください。ただし住宅ローン控除やふるさと納税による控除を反映する前の金額で判定するため、通知書の額をそのまま読むと実際より低く見えることがあります。ご夫婦とも課税されている場合は、お二人分を合算します。大阪市財政局が公開している税額シミュレーション(給与所得の源泉徴収票から試算するツール)も、おおまかな目安を把握するのに使えます。
多子軽減(きょうだいカウント):第2子以降は無料に
大阪市では、2024年(令和6年)9月から多子軽減制度が拡大され、子どもの年齢や保育施設等の利用の有無にかかわらず、生計を一にするきょうだいを年長順にカウントする方式に変更されました。この年長順のカウントで第2子以降にあたる子どもは、所得制限なしで保育料が無料になります。
うちは長女が第1子、年中の長男が第2子、1歳の子が第3子という数え方でいいんでしょうか。上の子2人は保育園に通っていないんですが、それでも数に入りますか?
はい、その数え方で合っています。以前は「同時に保育施設を利用しているきょうだい」だけが対象で、所得制限もある仕組みでしたが、2024年9月の見直しで年齢や施設利用の有無を問わなくなりました。長女さん・長男さんが保育園に通っていなくても、生計を一にするきょうだいとして年長順に数えられるので、1歳のお子さんは第3子となり、当然ながら保育料無料の対象になります。
2026年9月から第1子も無償化に
大阪市はこども青少年局の報道発表で、2026年(令和8年)9月から0〜2歳児クラスの第1子(住民税課税世帯分)の保育料も無償化すると発表しています。実現すれば、認可保育施設等を利用するすべての子どもの保育料が無料になります。在宅で子育てをしている家庭向けの電子クーポン配付も、2026年秋以降に予定されていると案内されています。
2026年7月時点では、この変更はまだ実施前です。上の金額表の通り、現時点で第1子(住民税課税世帯)は有料のままなので、9月の切り替えまでは従来通りの保育料がかかる点に注意してください。
第1子まで無料になるのは大きいですね。うちの1歳の子は第3子なのでもう無料の対象ですが、他の家庭にとってはかなり助かる話だと思います。
そうですね。ただし制度の詳細は今後の大阪市の発表で変わる可能性があります。特にひとり親世帯等の特例や副食費の免除条件がどう扱われるかは、9月が近づいた時点で公式サイトの続報を確認するようにしてください。
ひとり親世帯等の保育料軽減
ひとり親世帯及び在宅障がい児(者)のいる世帯(あわせて「ひとり親世帯等」)は、市民税所得割額が77,101円未満(第3〜9階層)であれば、同じ階層の通常世帯よりも大幅に低い保育料が設定されています。たとえば第9階層(所得割59,000円以上77,101円未満)では、通常世帯が21,500円のところ、ひとり親世帯等は9,000円です。第3階層(市民税課税・所得割非課税)でも、通常世帯8,100円に対しひとり親世帯等は2,000円と、半分以下に抑えられています。
一方、市民税所得割額が77,101円以上(第10階層以降)になると、ひとり親世帯等の特例区分はなくなり、通常世帯と同じ金額表に合流します。
ひとり親世帯等の軽減はかなり金額差が大きいんですね。これは申請しないと適用されないんでしょうか?
保育所の入所手続きの際に世帯状況(ひとり親であること等)を申告し、区役所側で市民税情報と照合して階層が決まる仕組みです。離婚・死別などで世帯の状況が変わった場合は、変更が反映されるよう区の窓口に速やかに届け出ることをおすすめします。届出が遅れると、変更前の高い金額のまま保育料が請求され続けるケースがあるためです。
副食費(給食費)の免除条件
3〜5歳児クラスは保育料が無償化されていますが、給食の食材料費(副食費・おかず代)は原則として実費負担です。以下の条件を満たす場合は副食費が免除されます。
| 免除の条件 | 内容 |
|---|---|
| 年収360万円未満相当の一般世帯 | 市民税所得割額の合計が57,700円未満 |
| ひとり親世帯等 | 市民税所得割額の合計が77,101円未満 |
| 第3子以降の子ども | 多子軽減のカウントで第3子以降に該当する場合 |
| 生活保護世帯・市民税非課税世帯 | 自動的に免除対象 |
※副食費の実際の金額は施設によって異なります。免除対象に該当しそうな場合は、利用中(または利用予定)の施設か区役所の窓口に確認してください(2026年7月時点の情報です)。
申請方法・問い合わせ先
保育料の階層区分や多子軽減、ひとり親世帯等の軽減は、保育所等の入所手続きの際に提出する書類と市民税情報をもとに、各区保健福祉センターの保育担当が判定します。新規の申請は不要なケースが多いですが、次のようなタイミングでは区の窓口への連絡が必要です。
- 離婚・死別などでひとり親世帯になった場合
- 出産などで子どもの人数(きょうだいの数え方)が変わった場合
- 他市町村からの転入で課税証明書の提出が必要な場合
制度全般についての問い合わせは、大阪市総合コールセンター(06-4301-7285、8:00〜21:00、年中無休)で受け付けています。具体的な階層区分の確認は、お住まいの区の保健福祉センター保育担当が窓口です。
よくある質問
Q. 市民税を申告していない場合はどうなりますか?
A. 市民税が未申告の場合や、他市町村で課税されていて課税証明書を提出していない場合は、自動的に最も高い第23階層で保育料が決定されます。心当たりがある場合は、早めに申告や証明書の提出を済ませておくことをおすすめします。
Q. 保育料が変わるタイミングはいつですか?
A. 4月〜8月分の保育料は前年度の市民税額、9月〜翌年3月分は当年度の市民税額を参照するため、毎年9月に見直されます。転職や退職などで収入が大きく変わった年は、9月の切り替えで保育料が想定と違う金額になることがあるため、事前に試算しておくと安心です。
Q. 保育標準時間認定と保育短時間認定で金額は違いますか?
A. はい。保育短時間認定(1日最大8時間)は保育標準時間認定(1日最大11時間)よりやや低く設定されています。たとえば最高階層の第23階層では、標準時間認定70,600円に対し短時間認定は70,000円です。
Q. この記事の金額は今後も変わりませんか?
A. 大阪市の公式資料には「令和8年4月以降の保育料は上の表から変更となる可能性があります」と明記されています。この記事は令和7年9月現在の金額表と、2026年7月時点で発表されている2026年9月からの無償化予定を基にしています。申請前や制度変更の時期が近づいた際は、必ず大阪市公式サイトの最新情報をご確認ください。
まとめ:大阪市の保育料と減免制度のポイント
- 3〜5歳児クラスは保育料が無料(副食費は実費負担)
- 0〜2歳児クラスは世帯の市民税所得割額で第1〜23階層に区分され、最高額は月70,600円(標準時間認定)
- 2024年9月から、年齢や施設利用の有無を問わず、生計を一にするきょうだいを年長順にカウントし、第2子以降は無料
- 2026年9月からは第1子も無償化される予定(2026年7月時点ではまだ実施前)
- ひとり親世帯等は市民税所得割額77,101円未満の範囲で大幅な軽減区分がある(例:第9階層は通常21,500円がひとり親等は9,000円)
- 副食費も年収360万円未満相当・ひとり親世帯等・第3子以降・非課税世帯は免除対象
うちの1歳の子はすでに第3子で無料の対象だと分かって安心しました。9月に第1子まで無料になる予定というのも、他の家庭にはうれしい情報ですね。
保育料の負担が軽くなる時期が見えてきたら、その分を貯金に回すだけでなく、小学校以降にまとまってかかる教育費の準備を早めに考えておくのもおすすめです。学資保険が本当に必要かどうかを整理した記事や、小学生の通信教育の費用相場をまとめた記事も参考にしてみてください。
大阪市の保育料は、0〜2歳児クラスが市民税所得割額に応じた23階層制、多子軽減は2024年9月から年齢・施設利用を問わず年長順カウントで第2子以降無料、そして2026年9月からは第1子も無償化される予定です。ひとり親世帯等は所得割77,101円未満の範囲で大幅な軽減があります。制度の詳細・最新の運用は大阪市公式サイト「令和8年度 保育施設等の保育料のお知らせ」で必ずご確認ください。
教育資金の準備を並行して考えたい方は、学資保険は本当に必要なのか整理した記事や、小学生向け通信教育の費用相場を比較した記事もあわせてご覧ください。
大阪市の他の子育て支援制度もあわせてご確認ください。大阪市のこども医療費助成制度、入学準備費用を支援する就学援助制度の解説もあります。