
浜松市に住んでいるんですが、ママ友が来年3人目を出産予定で「保育料、だいぶ変わったらしいよ」と話していて…。うちは下の子ももう年中で保育料がかからなくなったので、正直よく分かっていません。2人目・3人目の入園を控えている家庭や、ひとり親の家庭だと、保育料はどのくらい軽くなるんでしょうか。
浜松市は令和6年9月分の保育料から、きょうだいの年齢や世帯の所得に関わらず第2子は半額、第3子以降は無料にする独自の軽減を始めました。あわせて、ひとり親家庭(母子世帯等)には所得に応じた低い保育料区分が用意されています。この記事では、浜松市が公式に示している保育料の階層区分表をもとに、多子世帯とひとり親家庭それぞれで保育料が実際いくらになるのか、金額で整理します。
浜松市の保育料の基本的な仕組み
浜松市の認定こども園・認可保育園・地域型保育事業(小規模保育・事業所内保育)を利用する場合、支払う保育料は子どもの年齢によって大きく2つに分かれます。3歳児クラスから小学校就学前まで(2号認定)は、幼児教育・保育の無償化により利用料が無料です。一方、0歳児から2歳児クラスまで(3号認定)は、幼児教育・保育の無償化の対象が市民税非課税世帯に限られるため、それ以外の世帯は保護者の市民税所得割課税額に応じた保育料を支払います。つまり、保育料の負担が実際に発生するのは主に0〜2歳児クラスの期間で、多子世帯・ひとり親世帯の軽減制度もこの3号認定の保育料を対象にしています。
なお、年度途中で3歳の誕生日を迎えて3号認定から2号認定に切り替わっても、その年度中(4月〜3月)は3号認定区分の保育料がそのまま適用されます。無償化に切り替わるのは4月からです。
0〜2歳児クラスの保育料はいくら?所得階層ごとの目安
3号認定の保育料は、保護者の市民税所得割課税額をもとに17段階の階層に区分されています。さらに、ひとり親家庭(母子世帯等)は課税額が77,101円未満の範囲で、一般世帯(その他)より低い階層区分が個別に設定されています。保育標準時間(最長11時間利用)で見た月額の目安は次のとおりです。
| 階層 | 市民税所得割課税額の目安 | ひとり親等世帯 第1子 | ひとり親等世帯 第2子 | 一般世帯 第1子 | 一般世帯 第2子(概ね半額) |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 生活保護世帯 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 2 | 市民税非課税世帯 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 3 | 市民税所得割非課税世帯 | 3,000円 | 0円 | 8,100円 | 3,600円 |
| 4 | 24,300円未満 | 3,400円 | 0円 | 11,400円 | 5,100円 |
| 6 | 48,600円以上60,700円未満 | 4,400円 | 0円 | 15,500円 | 6,900円 |
| 8 | 72,800円以上(母子等は77,101円未満、一般は84,900円未満) | 5,400円 | 0円 | 20,100円 | 9,000円 |
| 9 | 84,900円以上97,000円未満 | 一般世帯と同じ区分(ひとり親専用区分なし) | 22,500円 | 10,100円 | |
| 12 | 145,000円以上169,000円未満 | 同上 | 33,300円 | 16,600円 | |
| 17 | 397,000円以上(最高階層) | 同上 | 73,600円 | 36,800円 | |
※金額は浜松市子育て情報サイト「ぴっぴ」に2026年9月時点で掲載されている保育標準時間の月額です。保育料の階層区分・金額は年度ごとの見直しで変わることがあるため、実際に入園を申し込む年度の最新額は市の窓口で確認してください。保育短時間(最長8時間利用)を選んだ場合はこれよりやや低い金額になります。第3子以降の保育料は、どの階層でも0円(無償)です。表は代表的な階層を抜粋したもので、実際の階層は1〜17まで細かく分かれています。
同じ課税額でも、ひとり親家庭だと保育料がかなり低く設定されているんですね。友人がシングルマザーで来年下の子を保育園に入れる予定なんですが、この「母子世帯等」の区分に当てはまるか気になっていました。
そうですね。ここは制度の仕組みを分けて説明します。
ひとり親世帯(母子世帯等)の保育料軽減
浜松市の保育料は、保護者の市民税所得割課税額によって違い、多子世帯・ひとり親世帯の軽減措置が設けられています。表のとおり、ひとり親家庭(母子世帯等)は課税額が72,800円以上77,101円未満(階層81)までの範囲で、一般世帯より低い専用の保育料区分が適用されます。この範囲では、第2子の保育料はすでに0円(無償)です。課税額が77,101円以上になると母子世帯等の専用区分はなくなり、それ以降は一般世帯と同じ階層区分・保育料になります。
この区分は保育の利用申込み時に提出する世帯状況の書類(ひとり親であることが分かる書類など)と、市民税額の情報をもとに市が判定します。里親制度・児童養護施設を利用している場合の保育料については、幼保支援課 保育相談センターへの確認が必要です。
多子世帯の保育料軽減(令和6年9月分から)
浜松市長への意見箱の回答(2026年2月20日回答)では、多子世帯の保育料の考え方について次のように説明されています。「国の基準では、小学校就学前の子供の人数によって負担軽減を図ることとしており第1子が小学校就学前の範囲内である場合、第1子は全額、第2子は半額、第3子以降は無料となります。浜松市については、令和6年9月にきょうだいの年齢や世帯の所得にかかわらず、第1子は全額、第2子は半額、第3子以降は無料としました」。
つまり国の基準では「第1子が小学校就学前」でなければ軽減の数え方に入りませんでしたが、浜松市は令和6年度当初予算の新規事業「保育料の多子負担軽減事業」(事業費152,415千円、財源は全額一般財源)として、年齢制限を撤廃しました。生計を一にするきょうだいであれば、上の子が小学生でも中学生でも、0〜2歳児クラスの保育料算定における「きょうだいカウント」に含められます。所得による制限もありません。
きょうだいの数え方は、生計を一にするきょうだいのうち最年長の子を第1子、その下の子を第2子として数えます。さらに、勤務・就学・療養などで別居しているきょうだいや、4月1日の前日時点で18歳以上(高校卒業年齢以上)のきょうだいがいる場合も、「多子世帯の利用者負担額に関する申出書」と扶養関係が分かる書類(保険証の写しなど)を幼保支援課 入所管理グループへ提出すれば、きょうだい軽減の対象に含めることができます。同居のきょうだいだけで数えていると軽減を受け損ねる可能性があるため、該当しそうな場合は自己判断で諦めず、この申出書の提出を検討してください。
認証保育所を利用している場合は別制度がある
ここまでの階層区分表と多子世帯軽減は、認定こども園・認可保育園・地域型保育事業(=認可保育施設)を利用する場合の制度です。浜松市内の認証保育所(認可外)を利用している0〜2歳児の保護者には、これとは別に「浜松市認証保育所保育料負担軽減認定制度」があります。就労などで保育を必要とする状況にあることが要件で、認定を受けると毎月の保育料から児童1人あたり月額上限20,000円が軽減されます(保育料が20,000円を下回る場合は実際の保育料額が上限になります)。市から保護者への現金給付ではなく、施設に納める保育料からあらかじめ差し引かれる仕組みです。認証保育所以外の認可外保育施設や企業主導型保育事業は、この制度の対象外です。
うちの場合だと、下の子が2歳のときにもし3人目が生まれていたら、上の2人も含めてきょうだいカウントされて、3人目は無料になっていたということですよね。
そのとおりです。令和6年9月の見直し以降は、上のお子さんが小学生になっていても、生計を一にしていればきょうだいの人数に数えられます。第3子以降は所得に関わらず0円になるので、3人目の入園を検討している家庭にとっては影響の大きい変更です。
こんな家庭に軽減の効果が大きい
今回の制度の恩恵が大きいのは、次のような家庭です。
- 0〜2歳児クラスに2人以上の子どもを同時に、または年をおいて通わせる予定の家庭:上の子が小学生・中学生でも、生計を一にしていれば「きょうだい」として数えられ、第2子は半額、第3子以降は0円になります。
- ひとり親家庭(母子世帯等)で、市民税所得割課税額が77,101円未満の家庭:一般世帯より低い専用区分が適用され、第2子はすでに0円です。課税額がこれを超える場合は一般世帯と同じ区分になるため、恩恵の大きさは所得水準によって変わります。
- 認証保育所を0〜2歳児で利用していて、就労などの要件を満たす家庭:毎年度の認定を受ければ月額上限20,000円の軽減が受けられます。
一方、子どもが1人だけの世帯や、3〜5歳児クラスのみを利用している世帯(すでに無償化の対象)には、今回説明した多子世帯・ひとり親世帯向けの軽減の影響はありません。
申請方法・手続きのポイント
多子世帯の軽減とひとり親世帯の階層区分は、いずれも保育施設の利用申込み時に提出する世帯状況の書類と市民税額の情報をもとに、市が自動的に判定します。新たに別枠の申請書を出す必要は基本的にありません。ただし、次の場合は個別の手続きが必要です。
- 別居中のきょうだい・18歳以上のきょうだいをカウントに含めたい場合:「多子世帯の利用者負担額に関する申出書」と扶養関係の分かる書類を、幼保支援課 入所管理グループ(電話:053-457-2867)へ提出します。
- 認証保育所の保育料軽減を受けたい場合:施設から申請書類を受け取り、毎年度「浜松市認証保育所保育料負担軽減認定」の申請が必要です。認定期間は最長で年度末までのため、次年度も継続したい場合は再度申請します。
保育料や階層区分そのものについての問い合わせは、こども家庭部 幼保支援課 保育相談センター(電話:053-457-2833)が窓口です。
よくある質問
Q. 3歳の誕生日を迎えたら、その月から保育料は無料になりますか?
なりません。年度途中に3歳の誕生日を迎えて3号認定から2号認定に区分が変わっても、その年度中(4月〜3月)は3号認定区分の保育料がそのまま適用されます。無償化に切り替わるのは、誕生日を迎えた翌年度の4月からです。
Q. 保育料が無償化されれば、給食費もかからなくなりますか?
認定区分によって扱いが異なります。3号認定(0〜2歳児クラス)の給食費は保育料に含まれています。2号認定(3歳児以上クラス)の給食費(主食・副食費・おやつ含む)は無償化の対象外で、原則として全額保護者負担です(一部世帯は副食費が免除になります)。
Q. きょうだいが別々の保育園・認定こども園に通っていても、多子世帯の軽減は受けられますか?
受けられます。0〜2歳児クラスの保育料は、すべての世帯を対象に、生計を一にするきょうだいのうち最年長の子を第1子、その下の子を第2子と数える仕組みで、通っている施設が同じかどうかは条件になっていません。
Q. 認可外保育施設を利用していますが、何か軽減はありますか?
浜松市内の認証保育所を利用していて、就労などで保育を必要とする状況にある場合は「浜松市認証保育所保育料負担軽減認定制度」で月額上限20,000円の軽減を受けられる可能性があります。認証保育所以外の認可外保育施設・企業主導型保育事業は、この制度の対象外です。
まとめ:まず「きょうだいの数え方」と「所得階層」を確認する
「なんとなく軽減があるらしい」から、「上の子が小学生でもきょうだいカウントに入る」「ひとり親世帯は課税額77,101円未満なら専用の低い区分がある」「認証保育所には別の軽減制度がある」まで具体的に分かりました。友人にもこのまま伝えられそうです。
保育料の軽減は、世帯の所得階層ときょうだいの数え方によって金額が変わるので、目安表と自分の世帯の課税額を照らし合わせて確認することが大切です。正確な階層区分は、保育施設の利用申込み時にこども家庭部 幼保支援課(保育相談センター、053-457-2833)で確認できます。医療費助成や入学準備の助成もあわせて把握しておくと、保育料で浮いた分を教育資金の準備に回す判断もしやすくなります。あわせて次の記事も参考にしてください。
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