
岡山市に住んでいて、3歳の娘を保育園に預けています。来月2人目が生まれる予定で、産休が明けたらその子も保育園に入れようと思っているんですが、「2人目は保育料が安くなる」と聞いたものの、自分の所得だとどのくらい安くなるのか見当がつきません。周りにひとり親で保育料に悩んでいる友人もいて、その制度も気になっています。
岡山市の保育料(利用者負担額)は、世帯の市区町村民税額によって15段階に分かれていて、2人以上のお子さんが同時に保育施設等を利用していると、第2子は半額、第3子以降は無料になります。さらにひとり親世帯等には、第1子の保育料そのものを軽減する別の制度もあります。この記事では、岡山市が公式サイトで公表している「令和8年度 利用者負担についてのお知らせ」をもとに、具体的な金額と対象条件、申請方法を順番に整理します。
岡山市の保育料のしくみ
岡山市の保育料(利用者負担額)は、お子さんを現に監護し生計を同じくする父母等の市区町村民税額をもとに決まります。3歳以上児(3〜5歳児クラス)は幼児教育・保育の無償化により全員0円です(給食費等は無償化の対象外)。3歳未満児(0〜2歳児クラス)は、市区町村民税の課税状況に応じてA・B・C1〜C15の17階層に分かれ、階層ごとに保育料が決まります。
令和8年度の利用者負担額は、前期分(令和8年4月〜8月分)は令和7年度の市区町村民税額、後期分(令和8年9月〜令和9年3月分)は令和8年度の市区町村民税額で算定されます。利用区分は「保育標準時間」「保育短時間」の2つがあり、短時間のほうがやや低い金額になります。年齢は年度初日の前日(3月31日)時点の満年齢で判定され、年度途中で誕生日を迎えても階層表の年齢区分は変わりません。
第1子の保育料はいくら?(0〜2歳児クラス)
岡山市公式サイトが公表している「令和8年度 利用者負担についてのお知らせ」(令和8年3月版、岡山っ子育成局保育・幼児教育部就園管理課)に掲載されている利用者負担額表です。ここでの金額は、第1子(多子軽減の対象になっていない場合)の月額です。
| 階層区分 | 市区町村民税課税額の目安 | 保育標準時間 | 保育短時間 |
|---|---|---|---|
| A | 生活保護受給世帯等 | 0円 | 0円 |
| B | 市区町村民税非課税世帯 | 0円 | 0円 |
| C1 | 均等割のみ課税 | 9,000円 | 8,800円 |
| C2 | 所得割合算額10,800円未満 | 10,000円 | 9,800円 |
| C3 | 所得割合算額48,600円未満 | 12,000円 | 11,700円 |
| C4 | 所得割合算額57,700円未満 | 14,000円 | 13,700円 |
| C5 | 所得割合算額65,000円未満 | 16,000円 | 15,600円 |
| C6 | 所得割合算額81,000円未満 | 20,000円 | 19,500円 |
| C7 | 所得割合算額97,000円未満 | 24,000円 | 23,500円 |
所得割合算額97,000円以上の世帯(C8〜C15階層)は、所得に応じてさらに28,000円〜55,700円(保育標準時間)の範囲で8段階に分かれます。ご自身の階層や全17段階の正確な金額は、岡山市公式サイトで公開されている「令和8年度 利用者負担についてのお知らせ」のPDFで確認できます。
第2子は半額・第3子以降は無料になる制度
うちはC4階層なので、娘の保育料は月14,000円です。来月生まれる2人目が保育園に入ったら、2人目の分はいくらになるんでしょうか。
岡山市公式サイトには「同一世帯において、小学校就学前のお子さんが2人以上同時に保育施設等を利用する場合、就学前の最年長のお子さんから第1子と数え、第2子・第3子以降の利用者負担額は軽減される」と明記されています。軽減内容は、第2子=負担額表の()内の金額(=半額)、第3子以降=0円です。C4階層の標準時間14,000円であれば、()内は7,000円なので、2人目が同時に保育施設等を利用していれば、その子の保育料は7,000円になります。
ここでのポイントは「同時に保育施設等を利用している」ことが基本の条件になっている点です。対象施設は、認可保育園・認定こども園・幼稚園・地域型保育事業・企業主導型保育事業・特別支援学校幼稚部・児童発達支援・医療型児童発達支援・居宅訪問型児童発達支援・児童心理治療施設で、これらのいずれかを小学校就学前のお子さんが利用している場合にカウントの対象となります。新制度へ未移行の私立幼稚園や児童発達支援等を利用しているお子さんがいる場合は、「利用者負担額軽減/副食費徴収免除に係る就学前子どもの利用施設申出書」の提出が必要になることがあります。
ただし、次の2つの世帯については、お子さんの年齢にかかわらず、年齢の高い順から第1子と数える特例があります。
- 同一生計のお子さんが2人以上おり、階層区分がC1〜C4に該当する世帯:上の子が保育施設等を利用していない(小学生以上など)場合でも、年齢順に数えてカウントできます。軽減内容は上の基本ルールと同じ(第2子=半額、第3子以降=無料)です。
- 同一生計のお子さんが3人以上おり、階層区分がC5〜C15に該当する世帯:年齢の高い順から第1子と数えたとき、保育施設等を利用するお子さんが第3子以降かつ3歳未満児の場合、負担額表の金額の半額(()内の金額も含む)に軽減されます。
つまりC1〜C4の世帯(比較的所得が低い世帯)は、上の子が小学生になっていても多子軽減のカウントに含められますが、C5〜C15の世帯では「3人以上きょうだいがいて、かつ対象の子が3歳未満児」という条件がついた上で、軽減幅も半額までにとどまります。ご自身の世帯がどちらに当てはまるかで軽減の受け方が変わるため、該当しそうな場合は岡山市就園管理課に確認することをおすすめします。
ひとり親世帯等の軽減措置(第1子の場合)
第2子以降がいない、または第1子だけが在園している世帯でも、岡山市には第1子の保育料を軽減する制度があります。対象は次の3つのいずれかに該当する世帯です。
- ひとり親世帯(事実婚を除く)
- 在宅障害児(者)がいる世帯
- 生活困窮世帯等、市長が認めた世帯
①ひとり親世帯、②在宅障害児(者)がいる世帯は手続不要で軽減が適用されますが、③生活困窮世帯等については「利用者負担額減免申請書」の提出が必要です。軽減の内容は、該当する階層区分によって次のように分かれます。
| 階層区分 | 通常(保育標準時間)第1子 | 軽減後 第1子 | 第2子以降 |
|---|---|---|---|
| C1 | 9,000円 | 4,000円 | 0円 |
| C2 | 10,000円 | 4,500円 | 0円 |
| C3 | 12,000円 | 5,500円 | 0円 |
| C4 | 14,000円 | 7,000円 | 0円 |
| C5 | 16,000円 | 8,000円 | 0円 |
| C6(所得割合算額77,101円未満の部分のみ) | 20,000円 | 9,000円(上限) | 0円 |
C1〜C3階層は「負担額表の金額から1,000円を差し引いた額の2分の1」が軽減後の第1子の保育料になります(例:C1は9,000円−1,000円=8,000円の2分の1で4,000円)。C4〜C6の一部(所得割合算額77,101円未満の範囲に限る)は、負担額表の()内の金額が軽減後の金額になりますが、9,000円が上限です。C6階層のうち77,101円未満の部分は、本来の()内の金額が10,000円ですが、上限の9,000円に頭打ちされます。いずれの階層でも第2子以降は0円です。なお、この軽減の対象になる子の数え方も、同一生計のお子さんが2人以上いる世帯では年齢の高い順に第1子と数えます。保育短時間区分も標準時間と同様の考え方で軽減されますが、具体的な金額は岡山市就園管理課または公式PDFでご確認ください。
給食費(副食費)の免除について
3〜5歳児クラス(2号認定)の保育利用の場合、市立保育園・市立認定こども園では月額4,900円の給食費(副食費)が別途徴収されます。ただし、次のいずれかに該当する子どもは免除されます。
- 市区町村民税所得割合算額57,700円未満(ひとり親世帯等については77,101円未満)の世帯の子ども
- 第3子以降の子ども(小学校就学前の認可保育園等に入所する兄姉が2人以上いる場合)
私立保育園・私立認定こども園では各施設が給食費を徴収するため、金額や免除の扱いは施設ごとに異なります。1号認定(満3歳以上の教育利用)の場合、市立認定こども園では月額3,300円(4月・8月は徴収なし)で、免除対象は市区町村民税所得割合算額77,101円未満世帯の子ども、または第3子以降の子ども(小学校1〜3年生及び認可保育園等に入所する兄姉が2人以上いる場合)です。保育料が軽減される世帯ほど、給食費の免除も重なりやすい設計になっています。
こんな家庭が対象になる・ならない
うちはC4階層で、娘(3歳)と来月生まれる2人目を同時に保育園に預ける予定なので、2人目の保育料は半額の7,000円になるということですね。ひとり親の友人は第1子しかいないので、C1〜C6の一部に当てはまれば第1子の保育料自体が軽減されるかもしれません。
そのとおりです。整理すると、多子軽減は「2人以上の就学前のお子さんが同時に保育施設等を利用している」ことが基本条件で、所得の高い階層(C7以上)でも適用されます。一方、ひとり親世帯等の軽減は「第1子」が対象で、C1〜C6の一部という所得の範囲に限られます。C7階層以上でお子さんが1人だけの世帯は、残念ながらどちらの制度にも該当しません。また3〜5歳児クラスのお子さんは、どちらの制度を使わなくてもすでに無償化されています。
申請方法・手続きの流れ
保育料の階層区分や多子軽減(基本ルール)は、入園後の市区町村民税額をもとに岡山市が算定するため、通常は別途の申請書は不要です。一方、以下のケースでは申請・届出が必要です。
- ひとり親世帯等の軽減のうち、③生活困窮世帯等(市長が認めた世帯):「利用者負担額減免申請書」の提出が必要です。
- 新制度へ未移行の私立幼稚園・児童発達支援等を利用しているきょうだいがいる場合:「利用者負担額軽減/副食費徴収免除に係る就学前子どもの利用施設申出書」の提出が必要になることがあります。
- 別世帯で同一生計の子がいる場合:「別世帯で同一生計の子どもに関する申告書」の提出が必要です。
このほか、非自発的な失業・休業・離職(自己都合退職は除く)、疾病による世帯収入に対する医療費等の過大な支出、火災・風水害・地震等の災害、児童の伝染病による長期出席停止があった場合は、申請により利用者負担額が減免されることがあります。詳しくは岡山市岡山っ子育成局保育・幼児教育部就園管理課(086-803-1432、月〜金曜 祝日除く 8:30〜17:15)にお問い合わせください。
よくある質問
Q. 上の子が小学生になっていても、2人目の保育料は軽減されますか?
世帯の階層区分によります。C1〜C4階層の世帯であれば、同一生計のお子さんが2人以上いれば、上の子が保育施設等を利用していなくても年齢順に数えてカウントできるため、軽減の対象になります。一方、C5階層以上の世帯で多子軽減の基本ルールを使う場合は、小学校就学前のお子さんが2人以上「同時に保育施設等を利用している」ことが条件になります。
Q. 3〜5歳児クラスの第1子も保育料がかかりますか?
かかりません。3〜5歳児クラス(1号・2号認定)のお子さんは、国の幼児教育・保育の無償化により、第何子かにかかわらず全員無料です。ただし給食費(副食費)は無償化の対象外で、所得や第3子以降かどうかの条件を満たさない限り、別途月額4,900円(2号認定・市立の場合)がかかります。
Q. ひとり親世帯の軽減と、多子軽減は両方使えますか?
対象になる子どもが別であれば両方使えます。例えばC4階層のひとり親世帯で第1子が在園している場合、第1子は軽減後の7,000円、同時に在園する第2子は0円という組み合わせになります。
Q. 階層区分はどうやって決まりますか?
世帯(保護者)の市区町村民税額(均等割及び所得割合算額)を算定基礎として決定します。前期分(令和8年4月〜8月分)は令和7年度の税額、後期分(令和8年9月〜令和9年3月分)は令和8年度の税額で算定されます。住宅借入金等特別控除や寄附金控除などは適用されません。
まとめ:まず自分の階層と子どもの人数・利用状況を確認する
「2人目は安くなる」というざっくりした話が、「C4階層なら半額の7,000円」「ひとり親はC1〜C6の一部なら第1子も軽減される」と具体的に分かって、2人目が生まれたあとの家計の見通しが立てやすくなりました。
保育料の負担が軽くなる分、そのお金をどう使うかも考えどころです。医療費助成や入学準備の助成金とあわせて岡山市の子育て支援制度全体を把握しておくと、浮いた保育料を教育資金の積み立てに回す判断もしやすくなります。岡山市の子ども医療費助成を確認したい方、入学準備の助成金もあわせて確認したい方、教育資金の準備を考え始めたい方は、あわせて次の記事も参考にしてください。
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