
鹿児島市で保育園に子どもを預けている、またはこれから預ける予定の方にとって、保育料は毎月の家計に直結する大きな項目です。鹿児島市では0〜2歳児クラスの保育料が世帯の市町村民税額によって7段階に細かく決まる一方、きょうだいの数に応じた「多子世帯の軽減」や、ひとり親世帯・障害者のいる世帯向けのさらなる軽減措置があります。この記事は鹿児島市が公表している「令和8年度鹿児島市保育所等保育料表」の公式資料(2026年10月時点)を基に、階層区分ごとの金額と軽減の条件を整理します。
鹿児島に住んでいる友人から相談されたんです。来月から1歳の下の子を保育園に預けるんですが「うちは上の子もいるから多子世帯で安くなるはず」と言っていて。もう一人、ひとり親で保育園に通わせている友人もいて、二人とも「実際いくらになるのか、何が条件なのかよく分からない」と言っていました。鹿児島市の保育料ってどういう仕組みなんでしょうか。
鹿児島市は0〜2歳児クラスの保育料を世帯の市町村民税所得割課税額で7段階(階層C1〜D7)に分けていて、きょうだいの人数や年齢、ひとり親世帯かどうかで軽減のされ方が変わる仕組みです。今日は階層区分ごとの金額、多子世帯の数え方、ひとり親世帯・障害者のいる世帯向けの軽減の3つを順番に確認していきましょう。
保育料の基本の仕組み:3歳以上は無償、0〜2歳は所得で決まる
鹿児島市の保育料は、子どもの年齢で大きく2つに分かれます。3歳以上児クラス(生年月日が令和5年4月1日以前の子ども、1号・2号認定)は、幼稚園・保育所・認定こども園のいずれを利用しても保育料が無償です。一方、0〜2歳児クラス(3号認定)は、生活保護世帯と市町村民税非課税世帯を除き、世帯の市町村民税所得割課税額に応じた保育料がかかります。
友人の下の子はまだ1歳なので、しばらくは保育料表を見て金額を確認する必要があるということですね。
そのとおりです。ただし保育料とは別に、給食費や制服代、通園バス代などの実費負担は保護者の負担として引き続きかかる点は覚えておいてください。まずは0〜2歳児クラスの保育料表を見ていきましょう。
0〜2歳児クラスの保育料はいくら?階層区分ごとの一覧表
鹿児島市の令和8年度保育料表では、世帯の市町村民税所得割課税額を基準に階層Aから階層D7まで分かれています。保育必要量が「標準時間」の場合の月額は次の通りです(「短時間」認定の場合はここから数百円ほど低い金額になります。正確な金額は鹿児島市公式サイトの保育料表でご確認ください)。
| 階層区分 | 基準(市町村民税所得割課税額) | 第1子(標準時間・月額) | 第2子(標準時間・月額) |
|---|---|---|---|
| A | 生活保護世帯 | 0円 | 0円 |
| B | 市町村民税非課税世帯 | 0円 | 0円 |
| C1 | 均等割のみ課税 | 11,300円 | 5,600円 |
| C2 | 48,600円未満 | 14,500円 | 7,200円 |
| D1 | 48,600円以上〜67,000円未満 | 19,200円 | 9,600円 |
| D2 | 67,000円以上〜103,000円未満 | 27,100円 | 13,500円 |
| D3 | 103,000円以上〜140,000円未満 | 35,500円 | 17,700円 |
| D4 | 140,000円以上〜176,000円未満 | 40,800円 | 20,400円 |
| D5 | 176,000円以上〜279,000円未満 | 46,500円 | 23,200円 |
| D6 | 279,000円以上〜397,000円未満 | 51,000円 | 25,500円 |
| D7 | 397,000円以上 | 66,300円 | 33,100円 |
※鹿児島市公式サイト掲載の「令和8年度鹿児島市保育所等保育料表」(2026年10月時点確認)に基づく、ひとり親世帯及び障害者を有する世帯以外の数値です。第2子は基準額の2分の1(100円未満は切り捨て)、第3子以下は無料になりますが、誰を「第1子」「第2子」と数えるかは所得階層によってルールが異なります。詳しくは次の章で説明します。市町村民税額は4月〜8月分は前年度の課税額、9月〜3月分は当年度の課税額で算定されます。
第2子は半額、第3子以下は無料と聞いていたんですが、表には第2子の金額しか載っていませんね。それに友人は「上の子が小学生でも数えてもらえるのか」を気にしていました。
そこがこの制度でいちばん分かりにくいところです。鹿児島市の多子軽減は、世帯の所得によって「誰から数えるか」のルールが2通りあります。次の章で整理しますね。
第2子は半額、第3子以下は無料。多子世帯の軽減の数え方
鹿児島市の公式資料によると、多子世帯の軽減の数え方は世帯の所得階層によって次の2通りに分かれます。
- 市町村民税所得割課税額が57,700円未満の世帯(階層C1〜D1相当)、またはひとり親世帯・障害者のいる世帯:上の子の年齢や保育所等の利用有無にかかわらず、生計を一にする兄姉から数えて第2子以降であれば軽減の対象になります。つまり上の子がすでに小学生や中学生であっても、下の子は第2子としてカウントされます。
- 上記以外の世帯(所得割57,700円以上、階層D2〜D7相当):同一世帯から2人以上の就学前児童が認可保育所・幼稚園・認定こども園などに同時に入所している場合に限り、最も年齢が高い児童が全額、第2子が2分の1、第3子以下が無料になります。上の子が小学生になると、原則としてその子は数えられなくなります。
さらに、市町村民税所得割課税額が97,000円未満の世帯については、満18歳未満の年長者から数えて3人目以降に該当する児童はさらに軽減を受けられる場合があります。また、別居していても生計を一にする兄姉等がいる場合、年齢にかかわらずその兄姉等から数えて保育料を計算できることがあるため、該当しそうな場合は窓口への確認が必要です。
所得によって「誰から数えるか」が変わるというのは意外でした。友人の世帯がどちらに当たるかは、保育料決定通知書を見れば分かるものなんでしょうか。
保育料決定通知書に記載されている階層区分を見れば、C1〜D1なのかD2以上なのか分かります。自分の世帯がどちらのルールに当てはまるか不安な場合は、保育幼稚園課に直接確認するのが確実です。続いて、ひとり親世帯・障害者のいる世帯向けの軽減を見ていきましょう。
ひとり親世帯・障害者のいる世帯はさらに軽減される
ひとり親世帯(配偶者のない女子・男子で現に児童を扶養している世帯)や、在宅障害児(者)のいる世帯(身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた方や、特別児童扶養手当の受給対象児がいる世帯)については、第1子の保育料についても軽減措置があります。対象は市町村民税所得割課税額が77,101円未満の世帯で、該当する場合は次の軽減後の金額(標準時間・月額)が適用されます。
| 階層区分 | 基準(市町村民税所得割課税額) | 第1子(標準時間・月額) | 第2子以降 |
|---|---|---|---|
| B0 | 市町村民税非課税世帯 | 0円 | 0円 |
| CB1 | 均等割のみ課税 | 5,100円 | 0円 |
| CB2 | 48,600円未満 | 6,700円 | 0円 |
| DB1 | 48,600円以上〜67,000円未満 | 9,000円 | 0円 |
| DB2 | 67,000円以上〜77,101円未満 | 9,000円 | 0円 |
※市町村民税所得割課税額が77,101円以上のひとり親世帯・障害者のいる世帯の場合は、前章の表(ひとり親世帯及び障害者を有する世帯以外)と同額になります。この軽減表では、第1子の年齢にかかわらず第2子以下の児童は無料です。また祖父母と同居しているひとり親世帯(住民票上の世帯が別の場合を含む)で、父母の所得が一定額以下の場合は、家計の主宰者である祖父母の税額等も考慮して決定される点に注意してください。
ひとり親の友人は「うちは対象になるかどうか分からないから、とりあえず通常の金額を払っている」と言っていました。この表を知らないと結構損をしてしまいそうですね。
そうですね。通常世帯向けの表と、ひとり親世帯・障害者のいる世帯向けの表は、適用される階層区分の基準額自体が違います。該当する可能性がある方は、お手元の保育料決定通知書の階層区分を一度見直してみることをおすすめします。
こんな家庭が対象になる・ならない
ここまでの内容を整理すると、鹿児島市の保育料軽減は次のような家庭が対象になります。
- 0〜2歳児クラスに子どもを預けていて、きょうだい(生計を一にする兄姉を含む)がいる世帯:所得階層に応じた数え方で第2子以降が軽減される
- ひとり親世帯、または在宅障害児(者)のいる世帯で、市町村民税所得割課税額が77,101円未満の世帯:第1子の保育料自体が軽減される
- 市町村民税非課税世帯、生活保護世帯:0〜2歳児クラスも含めて保育料は無料
一方で、3歳以上児クラス(生年月日が令和5年4月1日以前の子ども)はすでに全世帯で保育料が無償になっているため、ここで説明した軽減の対象を気にする必要はありません。また、市町村民税所得割課税額がD7階層(397,000円以上)に該当する世帯は、多子軽減を受けても第2子が33,100円かかるなど、軽減の実感が薄くなりやすい点も押さえておくとよいでしょう。
申請方法・相談窓口
0〜2歳児クラスの多子軽減は、同一世帯内で就学前児童が複数いる場合は原則として申請不要で保育料決定時に自動的に反映されます。ただし、別居の兄姉等を含めて数えてほしい場合や、ひとり親世帯・障害者のいる世帯としての軽減を申請する場合は、必要書類の提出が必要になることがあります。税額や家庭の状況(生活保護の適用・解除、障害者手帳の取得・返還、世帯員の増減等)に変更があった場合も、速やかな届け出が必要です。窓口は以下の通りです。
- 鹿児島市役所保育幼稚園課:099-216-1258 または 099-808-2662
- 谷山子育て支援課、各支所福祉課・保健福祉課(お住まいの地域の窓口)
友人には、まず保育料決定通知書の階層区分を確認してもらって、分からない点があれば保育幼稚園課に聞くよう伝えてみます。
それが一番確実な進め方です。特にひとり親世帯・障害者のいる世帯向けの軽減は、該当するかどうか自分で判断しにくい制度なので、通知書の内容と照らし合わせたうえで、早めに窓口へ相談することをおすすめします。
よくある質問
Q. 上の子が小学生や中学生の場合でも、下の子は第2子として軽減されますか?
A. 市町村民税所得割課税額が57,700円未満の世帯(階層C1〜D1相当)、またはひとり親世帯・障害者のいる世帯であれば、上の子の年齢や保育所等の利用有無にかかわらず第2子としてカウントされます。一方、所得割57,700円以上の世帯(階層D2以上)は、同一世帯の就学前児童が同時に保育所等を利用している場合に限られるため、上の子が小学生になると原則としてその子は数えられません。
Q. 3歳以上の子どもがいる世帯は、そもそも多子軽減を気にする必要がありますか?
A. 3歳以上児クラスの保育料自体が全世帯で無償のため、保育料に関する多子軽減を気にする必要はありません。気にする必要があるのは0〜2歳児クラスに在籍する子どもがいる場合です。
Q. ひとり親世帯かどうかは、どのように判定されますか?
A. 記事内で紹介した「ひとり親世帯及び障害者を有する世帯」向けの軽減表の対象になるかどうかは、世帯の状況と市町村民税所得割課税額を基に鹿児島市が判定します。具体的な該非の判断は、保育幼稚園課または各支所の福祉課・保健福祉課に直接相談することをおすすめします。
Q. 保育料はいつの市町村民税額で決まりますか?
A. 鹿児島市の公式資料によると、4月〜8月分の保育料は前年度(令和7年度)の市町村民税額、9月〜3月分の保育料は当年度(令和8年度)の市町村民税額を基に算定されます。年度の途中で税額が変更になった場合は、当年度内に限り保育料が遡及して変更されることがあります。
Q. この記事の金額は今後も変わりませんか?
A. 保育料の階層区分や金額は年度ごとに見直される可能性があります。この記事の情報は2026年10月時点で鹿児島市公式サイトに掲載されている「令和8年度鹿児島市保育所等保育料表」に基づいているため、実際の金額は申請前に必ず鹿児島市公式サイトまたは保育幼稚園課でご確認ください。
まとめ:所得階層とひとり親・障害者世帯該当の有無で軽減額が変わる
同じ「2人きょうだい」でも、所得やひとり親かどうかで数え方や金額がこんなに変わるとは思っていませんでした。通知書を見比べて、二人の友人に教えてあげます。
そうしてあげてください。保育料が軽減される分、家計に少し余裕が生まれる家庭もあると思います。その分を目先の出費に使い切るのではなく、入学準備や進学時にまとまってかかる教育費の積み立てに回すという選択肢も考えておくと安心です。
鹿児島市の保育料は、3歳以上児クラスが無償、0〜2歳児クラスは市町村民税所得割課税額に応じた7段階(階層C1〜D7)で決まります。多子世帯の軽減は、所得階層によって「生計を一にする兄姉を年齢問わず数えるルール」と「同時に保育所等を利用する就学前児童だけを数えるルール」の2通りがあり、ひとり親世帯・障害者のいる世帯は所得割77,101円未満であれば第1子の保育料もさらに軽減されます。制度の詳細・最新の金額は鹿児島市公式サイト「保育料」のページおよび「第2子、第3子以降の保育料等軽減」のページで必ずご確認ください。
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