
来年の春、息子が小学校に上がるんですが、ランドセルや学習机、文房具...入学準備だけでどれだけお金がかかるのか想像するだけでため息が出ます。横浜市に何か助成制度はないんでしょうか。
横浜市には就学援助制度という制度があって、入学準備にかかる費用の一部を援助してもらえます。小学校への新入学なら最大64,300円が支給されるんですよ。「うちには関係ない」と思っている方が意外と多いんですが、年収の目安を聞くと「あ、もしかしたら対象かも」となるケースも少なくありません。この記事で仕組みをまるごと説明しますね。
横浜市の就学援助制度は、経済的な理由で就学が難しい家庭を対象に、学用品費や入学準備費などを援助する制度です。対象になるかどうかは所得額で決まりますが、審査の仕組み上「審査してみたら通った」という家庭も多くあります。まずは制度の中身を正確に押さえておきましょう。
※本記事の情報は2026年7月時点の横浜市公式情報に基づいています。金額・要件は年度ごとに変わることがあるため、最新情報は横浜市公式サイト(就学援助制度)でご確認ください。
横浜市の就学援助制度とは
就学援助制度は、国の学校教育法に基づいて各市区町村が実施する支援制度です。横浜市では、経済的な事情でお子さんの就学が難しいご家庭に対し、学用品費・入学準備費・給食費・修学旅行費など複数の費用を援助しています。
横浜市の就学援助は、在籍する小学校・中学校を通じて申請するのが基本ルートです。毎年4月に配布される「就学援助制度のお知らせ」に申請書が添付されており、学校に提出します。なお、入学前の新入生については、就学予定校(就学通知書に記載された学校)に申請する別の窓口もあります。
就学援助って、生活保護を受けている家庭向けの制度ですよね。うちは受けていないので対象外かと思っていました。
いいえ、それは誤解です。生活保護を受けていなくても、所得が一定の基準以下であれば認定されます。横浜市では生活保護基準の概ね1.3倍以下が目安とされていて、3人世帯なら年収(額面)の目安が220〜260万円程度、4人世帯なら260〜300万円程度が一つの目安です。審査の際は所得から各種控除が引かれるため、「年収が超えていそうだけど申請してみたら通った」というケースもあります。
就学援助で援助される項目と金額
横浜市の就学援助で援助される主な項目をまとめます。特に「入学準備費」(正式名称は新入学学用品費)は、入学時だけに支給される特別な項目です。
| 援助項目 | 小学校 | 中学校 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 新入学学用品費(入学準備費) | 64,300円 | 51,000円(うち購入券30,000円) | 1年生のみ支給 |
| 学用品費・通学用品費(1年生) | 13,230円/年 | 25,040円/年 | 入学年度 |
| 学用品費・通学用品費(2年生以降) | 15,500円/年 | 27,310円/年 | 毎年継続支給 |
| 校外活動費(遠足等) | 上限3,690円 | 上限6,210円 | 実施時に支給 |
| 修学旅行費 | 実費 | 実費 | 実施時に支給 |
| 学校給食費 | 別途無償化対応 | 実費相当 | 中学は対象の場合支給 |
| 医療費(学校保健安全法対象疾病) | 実費 | 実費 | 指定疾病のみ |
※金額は2025年度(令和7年度)の横浜市公式情報に基づきます。年度により改定される場合があります。
中学校の入学準備費は51,000円で、うち30,000円が購入券になるんですね。購入券って何ですか。
横浜市では中学校の標準服(制服)購入のため、30,000円分の「標準服等購入券」が郵送されます。入学前年の12月ごろに届いて、有効期限内(翌年3月末)に対象店舗で使う仕組みです。残りの21,000円は現金で後日支給されます。ランドセルが不要な中学生向けに、制服代を先にカバーできる設計になっているんですね。
小学校入学準備費の申請方法と時期
横浜市で小学校新入学の入学準備費を申請するには、就学予定校を通じて手続きをする必要があります。在籍中の小学校(2年生以降の進級申請)とは申請先が異なりますので注意してください。
新入学(小学校1年生)の手続き
小学校への新入学の場合、入学前の年度に申請することで入学前に支給を受けられる「入学前支給」の仕組みがあります。横浜市では以下の流れで手続きします。
- 就学通知書で就学予定校を確認(毎年10〜11月ごろに届く)
- 申請書を就学予定校に提出(申請書は横浜市教育委員会から届く就学案内に同封されている場合がある)
- 審査・認定(所得審査は前年分の所得を基に行う)
- 入学準備費の支給(3月ごろを目安に支給)
入学前支給の申請期限は例年12月〜翌年1月ごろが多いですが、年度によって異なります。最新の申請期限は就学予定校または横浜市教育委員会(TEL: 045-671-3270)に直接確認してください。
入学前に支給してもらえるのは助かりますね。でも申請し忘れたらどうなりますか。
入学前申請の期限を過ぎてしまっても、入学後に通常の就学援助として申請できます。毎年4月に配布される「就学援助制度のお知らせ」に申請書が入っていますので、子供が通い始めた学校に提出してください。ただし入学準備費は1年生の入学年度に限られますので、早めに手続きするのがおすすめです。
在籍中(2年生以降)の手続き
すでに学校に在籍している2年生以降は、毎年4月に学校から配布される申請書に必要事項を記入して学校に提出します。前年の所得で審査されるため、源泉徴収票などを手元に準備しておくとスムーズです。
認定されるための所得基準
横浜市の就学援助の認定基準は「世帯全員の所得が生活保護基準の概ね1.3倍以下」です。ただし審査では所得からさまざまな控除が引かれるため、年収の額面だけでは一概に判断できません。
| 世帯構成 | 年収目安(額面・借家の場合) |
|---|---|
| 3人世帯(夫婦+子1人) | 約220万〜260万円 |
| 4人世帯(夫婦+子2人) | 約260万〜300万円 |
| 5人世帯(夫婦+子3人) | 約300万〜340万円 |
※持ち家世帯は上記から20〜30万円程度厳しくなる場合があります。この金額はあくまで目安です。
審査では所得から給与所得控除や社会保険料控除などが引かれます。そのため収入の額面が目安をやや超えていても認定されるケースがあります。横浜市の公式サイトにも「限度額を超えていても認定される場合がある」と明記されています。「うちはギリギリ超えているかも」と思ったとしても、申請してみることをおすすめします。
特に申請を検討したい家庭
以下のいずれかに該当する場合は、就学援助の認定を受けやすい傾向があります。
- 児童扶養手当を受給している(ひとり親家庭)
- 市区町村民税が非課税(住民税非課税世帯)
- 生活保護を受給している(ただし入学準備費は生活保護費から支給)
- 前年に失業・廃業など収入の急減があった
就学援助と他の横浜市子育て支援の組み合わせ
就学援助は教育費の支援ですが、横浜市には医療費の支援も充実しています。横浜市の子ども医療費助成では2026年6月から18歳まで対象が拡大され、通院・入院の保険診療自己負担が全額助成されます。就学援助と組み合わせることで、子育て世帯の家計負担を大きく抑えられます。
また、将来の大学進学費用は所得に関わらず必要になります。就学援助はあくまで義務教育段階の支援ですので、大学費用の準備については学資保険は本当に必要? 2026年、入らないとどうなるか正直に解説も参考にしてください。
こんな家庭に向いている・向いていない
就学援助の申請は、どんな家庭が向いているんでしょうか。
まず「申請を絶対に検討すべき」家庭を挙げると、児童扶養手当受給中のひとり親家庭と住民税非課税世帯です。この場合かなりの確率で認定されます。次に、夫婦と子2人の4人世帯で世帯収入が350万円程度以下なら申請してみる価値があります。一方、共働きで世帯収入が500万円を超えているご家庭は難しい可能性が高いです。ただ最終的には審査次第ですので、迷ったら学校か区役所に相談してみてください。
よくある質問
Q. 認定された場合、いつ支給されますか。
通常の就学援助は年に数回(学期ごと)に分けて学校経由で支給されます。入学準備費は入学前申請であれば3月ごろ、入学後申請であれば認定後の次の支給タイミングになります。具体的な日程は学校または横浜市教育委員会に確認してください。
Q. 申請書類として何が必要ですか。
申請書(学校または市から配布)と委任状兼口座振替払申出書が基本です。マイナンバーカードや源泉徴収票等の所得証明が求められる場合があります。詳細は学校配布の「就学援助制度のお知らせ」で確認してください。
Q. 就学援助の認定は毎年必要ですか。
就学援助の認定は年度ごとに更新が必要です。毎年4月に申請書が配布されますので、継続して受けたい場合は毎年申請する必要があります。
Q. 横浜市内でも区によって内容が違いますか。
就学援助の制度内容・金額は横浜市内全18区で統一されています。申請窓口は在籍校(または就学予定校)が基本ですが、区役所でも相談を受け付けています。
Q. 就学援助と奨学金は別ですか。
別制度です。就学援助は小・中学校(義務教育段階)の教育費支援です。奨学金は主に高校・大学段階での学費を貸与または給付する制度で、横浜市には別途「横浜市高等学校奨学生制度(給付型)」もあります。
まとめ:入学準備費で64,300円が受け取れる可能性がある
横浜市の就学援助制度では、小学校への新入学時に入学準備費として64,300円が支給されます(2025年度実績)。認定の目安は世帯所得が生活保護基準の1.3倍以下で、3人世帯で年収220〜260万円程度です。各種控除が引かれるため、「ギリギリ超えているかも」という場合でも申請する価値があります。
申請は就学予定校(入学前)または在籍中の学校(入学後・毎年4月)に提出するだけで、特別な手数料はかかりません。まずは学校から配布される「就学援助制度のお知らせ」を確認し、該当しそうな場合は申請してみてください。
詳細な申請期限や最新の認定基準は横浜市教育委員会の公式ページでご確認ください。不明な点は横浜市教育委員会 学校支援・地域連携課(TEL: 045-671-3270)へ問い合わせを。
横浜市では医療費助成・保育料軽減制度など他にも子育て支援制度があります。あわせてご活用ください。
→ 横浜市の子ども医療費助成(18歳まで・所得制限なし)を解説