
ランドセルに制服、体操服に上履き…小学校入学の準備は何かとお金がかかります。堺市には、経済的な負担が大きい世帯向けに入学準備費用の一部を支給する「就学援助(入学準備金)早期支給」という制度があります。この記事では2026年9月時点の堺市公式情報をもとに、対象になる世帯の条件、支給される金額、申請の時期を整理します。
来年の春、うちの子が堺市内の小学校に入学予定なんです。ランドセルを見に行ったら6万円くらいするものもあって、制服や体操服も合わせるとかなりの出費になりそうで…。堺市に「就学援助」という制度があるらしいと聞いたんですが、どんな制度なのかよく分かっていません。
就学援助は、経済的な理由で就学が難しい世帯に、学用品費や入学準備費用などを市が支給する制度です。堺市には特に、来春入学する新1年生向けに「入学準備金」を入学前の3月中に前倒しで受け取れる「早期支給」という仕組みがあり、申請期間が今年の秋、令和8年11月に設定されています。今日はこの早期支給を中心に、対象になる世帯の条件と申請のスケジュールを一緒に確認していきましょう。
堺市の就学援助(入学準備金)早期支給とは
堺市教育委員会は、令和9年4月に堺市立の小学校に就学する新1年生を対象として、経済的に困窮している家庭に入学準備にかかる費用の一部(64,300円)を「入学準備金」として3月中に支給する制度を設けています。通常の就学援助は入学後の申請になりますが、この早期支給を使うと、入学式より前にまとまった金額を受け取れるのが特徴です。
また、今年度(令和8年度)すでに就学援助の認定を受けている、または令和9年2月末までに申請して認定となった小学6年生には、中学校進学に向けた「入学準備金」として81,000円が3月中旬に支給されます。小学校入学時と中学校入学時とで、対象学年・金額・手続きが分かれている点に注意してください。
| 対象 | 入学準備金の金額 | 支給時期 |
|---|---|---|
| 令和9年4月に堺市立小学校へ入学する新1年生 | 64,300円 | 3月中 |
| 就学援助認定済み(または令和9年2月末までに認定)の小学6年生(新中学1年生) | 81,000円 | 3月中旬 |
うちの子は令和9年4月に小学校入学なので、64,300円の方が対象ですね。この早期支給を受けられる世帯の条件を教えてください。
条件は大きく2種類あります。1つは世帯の所得が基準額以下であること、もう1つは所得にかかわらず該当する事由がある世帯であることです。順番に見ていきましょう。
対象となる世帯(1)所得による審査
堺市に住所があり、公立の小学校(国立・私立・支援学校を除く)に就学予定の児童の保護者で、令和7年分(令和7年1月〜12月)の同一世帯全員の合計所得額が下表の基準額以下の世帯が対象になります。所得額は、給与所得者であれば源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」(支払金額そのものではありません)で判定されます。
| 世帯人数 | 所得基準額 | 給与収入の目安 |
|---|---|---|
| 2人 | 217万円 | 337万円 |
| 3人 | 260万円 | 393万円 |
| 4人 | 291万円 | 432万円 |
| 5人 | 326万円 | 476万円 |
| 6人 | 368万円 | 528万円 |
「基準額」は世帯構成員の年齢によっても変わる目安の数字です。また、給与所得や公的年金等所得がある場合は総所得金額から10万円(上限)が控除されます。収入がなくても令和7年中の所得の申告を済ませておく必要があるので、未申告の方は早めに手続きしてください。
対象となる世帯(2)所得によらず該当する事由がある世帯
次のいずれかに該当する世帯は、所得基準額を超えていても対象になる場合があります。
- 児童扶養手当を受給している(児童手当とは別の制度)
- 職業安定所(ハローワーク)登録の日雇労働者
- 令和8年度に生活保護が停止・廃止された(世帯構成変更による場合を除く)
- 市民税・個人事業税・固定資産税・国民健康保険料のいずれかを「減免」された
- 国民年金保険料を免除・納付猶予された(20歳以上の納付対象者全員分、免除期間6か月以上が対象)
- 生活福祉資金の貸付を受けた(教育支援資金を除く)
これらに該当する場合は、申請書に証明書類のコピーを添付する必要があります。添付がない場合は、令和7年分の所得のみで審査されます。
早期支給の対象とならない世帯
次のいずれかに該当する場合は、早期支給の対象になりません。支給後に該当した場合は返還が必要になるため、該当の可能性がある場合は申請を控えるよう案内されています。
- 令和9年4月に堺市立の小学校へ入学しない(国立・私立・支援学校へ入学する)
- 令和9年3月末までに堺市外へ転出予定
- 生活保護を受給している
- 里親の認定を受けている
- ファミリーホーム、母子生活支援施設、児童養護施設等に入所している
- 令和8年1月2日以降に海外から入国した(令和7年分の所得が確認できないため)
生活保護を受けている世帯は対象外なんですね。てっきり一番手厚く支援されるのかと思っていました。
生活保護世帯には教育扶助という別の制度で入学準備の費用がまかなわれる仕組みがあるため、この就学援助の早期支給は対象外という整理になっています。制度が重複しないようにすみ分けられている、と考えると分かりやすいと思います。
申請期間と申請方法
令和9年4月入学の新1年生向け早期支給の申請期間は、令和8年11月1日(日曜)〜16日(月曜)です。郵送申請は当日消印有効、区役所窓口での申請は土・日曜日、祝日を除きます。申請は電子申請・郵送・区役所窓口(各区の企画総務課、北区は教育・就学相談窓口)のいずれかで行います。
郵送申請書の送付先は「〒590-0078 堺市堺区南瓦町3番1号 堺市教育委員会 学務課 奨学係」です。持参物は、申請保護者名義の口座が分かるもの(通帳等のコピー)、該当する事由がある場合はその証明書類、令和8年1月1日時点で住民票が堺市以外だった場合は令和8年度課税証明書等の写しなどです。申請書は例年11月1日からダウンロード・配布が始まります。
今回の申請は「入学準備金」のみを対象としたもので、結果は3月中旬から下旬に郵送で通知されます。学用品費など通常の就学援助を受けたい場合は、入学後の令和9年4月中旬から下旬にあらためて「令和9年度 就学援助」の申請が必要です。
11月に申請を逃してしまったら、64,300円はもう受け取れないんでしょうか。
入学前の前倒し受け取りはできなくなりますが、入学後の令和9年4月中旬から下旬に通常の就学援助を申請し、認定されれば「入学用品費」として同額の64,300円を7月中旬に受け取れます。ただし入学前の出費には間に合わないので、ランドセルや制服の購入を考えると、できる限り11月の早期支給で申請しておく方が家計の助けになります。
参考:通常の就学援助で受け取れる年間の援助額
入学準備金とは別に、就学援助の認定を受けると、在学中は毎年「学用品費等」も受け取れます。堺市公式サイトに掲載されている令和8年度の年額(4月申請の場合)は次の通りです。
| 学年 | 学用品費等(年額) |
|---|---|
| 小学1年生 | 13,230円 |
| 小学2〜6年生 | 15,500円 |
| 中学1年生 | 25,040円 |
| 中学2〜3年生 | 27,310円 |
このほか、宿泊を伴う校外活動費(小学校3,690円以内・中学校6,210円以内、実費)、小学校6年生・中学校3年生の修学旅行費(実費、申請が実施月以前かつ参加した場合のみ)、中学校の武道費(7,650円以内、実費)、学校保健安全法に基づく医療券による医療費援助なども、認定を受けた世帯が対象です。これらは入学準備金とは別枠で、在学中を通じて申請・受給できる仕組みです。
こんな家庭は早めに動いた方がいい
一般的な調査では、ランドセル本体の平均購入価格は6万円前後、制服・体操服・上履き・通学用品などを含めた入学準備全体の総額は10万円〜15万円ほどかかると言われています。堺市の早期支給(64,300円)だけで全額をまかなえるわけではありませんが、出費の大きな時期にまとまった金額を入学前に受け取れる意味は小さくありません。
所得基準の表を見ても、うちが対象になるのかその場では判断できませんでした。
それで問題ありません。基準額は世帯構成員の年齢によっても変わる目安の数字で、正式な判定は申請後に市が行います。「対象外かもしれない」と自己判断で見送るより、11月の申請期間に一度申請書を出してみる方が確実です。判断に迷う場合は、堺市教育委員会事務局学校管理部学務課(電話:072-228-7485)に事前に相談することもできます。
よくある質問
Q. 早期支給と通常の就学援助、両方申請したらどうなりますか?
A. 入学準備金(早期支給)と、入学後の就学援助における入学用品費は重複支給されません。早期支給で64,300円を受け取った場合、令和9年度の就学援助であらためて同じ費目を受け取ることはできませんが、学用品費など他の費目は別途対象になります。
Q. きょうだいが同時に入学・在学する場合、それぞれ申請が必要ですか?
A. 就学援助は児童生徒1人ごとに審査される制度です。きょうだいがそれぞれ対象になる場合は、それぞれについて申請書の提出が必要です。
Q. 私立小学校に入学する場合も対象になりますか?
A. 対象になりません。早期支給・通常の就学援助とも、堺市立の小学校・中学校(国立・私立・支援学校を除く)に就学する(予定の)児童生徒が対象です。
Q. 令和8年1月2日以降に他の市区町村から堺市に転入した場合はどうなりますか?
A. 所得の審査に必要な令和8年度の課税証明書等の写しを別途提出する必要があります。すでに令和8年度の就学援助申請で所得証明書等を提出している場合は不要です。
Q. 制度の内容や金額は毎年同じですか?
A. 支給額や所得基準額、申請期間は年度によって見直される可能性があります。この記事の内容は2026年9月時点の堺市公式サイト掲載情報を基にしているため、実際に申請する際は必ず堺市公式サイトまたは窓口で最新情報を確認してください。
まとめ:申請期間は令和8年11月1日〜16日、まず申請書を出してみる
対象になるかどうか完全には分かりませんでしたが、11月1日から16日までに申請すればいいということが分かって、まずやることがはっきりしました。この時期を手帳に書いておきます。
それが一番大事です。もし早期支給が対象外だった場合や、入学準備金だけでは足りない分に備えて、堺市の子ども医療費助成のように他に使える制度がないかもあわせて確認しておくと安心です。入学準備以降にかかる教育費全体の見通しを立てたい場合は、学資保険が本当に必要かどうかを整理した記事も参考にしてみてください。
堺市の就学援助(入学準備金)早期支給は、令和9年4月に堺市立小学校へ入学する新1年生を対象に、入学準備費用の一部(64,300円)を入学前の3月中に受け取れる制度です。申請期間は令和8年11月1日(日曜)〜16日(月曜)で、所得基準または該当事由のいずれかを満たす世帯が対象になります。対象や金額、申請方法の最新情報は、堺市「就学援助(入学準備金)早期支給」公式ページ、および入学後の通常の就学援助については堺市「就学援助」公式ページで必ずご確認いただくか、堺市教育委員会事務局学校管理部学務課(電話:072-228-7485)にお問い合わせください。
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