まりさん

義実家から「学資保険なら郵便局のかんぽが安心よ」と勧められて、資料をもらったんです。たしかに郵便局なら近所にあるし、なんとなく安心感はあるんですが……返戻率とか評判とか、実際どうなのかよく分からなくて。ソニー生命やフコク生命と比べて、正直どうなんでしょうか。

高橋先生

「郵便局だから安心」という感覚、よく分かります。かんぽ生命の学資保険「はじめのかんぽ」は2026年5月に保険料が改定されて、以前より条件が良くなりました。ただ、他社と比べたときの立ち位置は正直にお伝えする必要があります。今日は保険料・返戻率の実際の数字と、口コミで言われている良い点・悪い点を一緒に確認しましょう。

かんぽ生命の学資保険「はじめのかんぽ」とは

「はじめのかんぽ」は、かんぽ生命保険(日本郵政グループ)が販売する学資保険です。契約者(親)の加入可能年齢は18〜65歳、被保険者(子ども)の加入可能年齢はコースによって異なり、「大学入学時コース」「大学入学時+在学中コース」は0〜12歳、「小・中・高+大学入学時コース」は0〜3歳までです(2026年8月時点・公式サイト情報)。全国の郵便局窓口・かんぽ生命支店のほか、訪問での相談・加入手続きにも対応しています。

出産予定日の140日前から加入できる「出生前加入制度」があり、契約者は子どもの親に限られます。生まれる前から準備を始めたい家庭にも対応した設計です。

まりさん

生まれる前から入れるのはいいですね。受け取り方にも種類があるんですか?

高橋先生

はい、3つのコースから選べます。「大学入学時コース」は大学入学のタイミングで一括受取、「小・中・高+大学入学時コース」は進学のたびに祝い金を受け取れる分割型、「大学入学時+在学中コース」は大学入学時と在学中の複数回に分けて受け取る設計です。それぞれ返戻率が変わってくるので、次で具体的な数字を見てみましょう。

「はじめのかんぽ」の保険料プランと返戻率

かんぽ生命は2026年5月2日に保険料率を改定し、返戻率が改善されました。改定後の目安(契約者30歳・基準保険金額500万円・18年払込満了・毎月払いの場合)は、月額22,750円(男性)/22,700円(女性)、18年間の払込総額は4,914,000円(男性)/4,903,200円(女性)です(※2026年5月2日改定後・公式サイト情報を2026年8月時点で確認)。

返戻率は「学資金の受取総額 ÷ 保険料払込総額 × 100」で計算されます。契約者30歳男性・被保険者0歳男性・18年払込満了・毎月払いという条件での改定前後の返戻率は次の通りです(※保険情報サイト「最速資産運用」の試算記事を参照。公式サイトには具体的なパーセンテージの明記がないため、二次情報として引用しています)。

受取コース 加入可能年齢(子ども) 返戻率(改定前) 返戻率(改定後・2026年5月2日〜)
大学入学時コース 0〜12歳 91.67% 101.75%
小・中・高+大学入学時コース 0〜3歳 92.87% 100.81%
大学入学時+在学中コース 0〜12歳 91.31% 102.88%

注意点があります。改定前の試算には入院給付金日額3,000円の医療特約が含まれていたため、医療特約分を差し引いて考えると、改定による返戻率の伸び幅は表の数字より小さくなる可能性があります。契約条件(年齢・性別・払込方法など)によっても返戻率は変わるため、正確な数字は公式サイトの設計書シミュレーションか、郵便局窓口での見積もりで確認してください。

まりさん

改定前は100%を切っていたんですね……。100%を超えたのは安心材料ですが、他社と比べるとどうなんでしょう。

高橋先生

正直にお伝えすると、返戻率だけを見ればソニー生命やフコク生命の主力プランのほうが高い水準です。「はじめのかんぽ」は貯蓄効率よりも、郵便局という身近さと医療特約を付けられる保障の厚さで選ばれている商品、というのが実態に近い理解です。

「はじめのかんぽ」のメリット・デメリット

メリット

  • 全国の郵便局で相談・加入できる:支店の少ない地域でも郵便局があれば窓口相談ができ、訪問対応にも応じてもらえます。
  • 医療特約を追加できる:無配当災害特約、医療特約「もっとその日からプラス」、無配当先進医療特約の最大3種類を付加でき、教育資金と医療保障を1つの契約にまとめられます。
  • 出生前から加入できる:出産予定日の140日前から契約でき、早く始めるほど保険料の負担を抑えやすくなります。
  • 契約者に万が一のことがあった場合の保障:契約者が死亡した場合、以降の保険料が免除され、学資金は予定どおり受け取れます。

デメリット・注意点

  • 返戻率は他社より控えめ:2026年5月の改定で全コース100%を超えましたが、貯蓄効率を重視する家庭にはソニー生命・フコク生命の主力プランのほうが有利な場合があります。
  • 医療特約は保障範囲が限定的:通院は保障対象外、入院も一定日数(4日)以内は給付対象にならないなど、単体の医療保険と比べると保障範囲が狭い点に注意が必要です。
  • 窓口手続きに時間がかかることがある:申込書類の入手・提出は基本的に窓口対応で、書類に不備があると再提出が必要になり、ネット完結の保険会社より手間がかかります。
  • 途中解約は元本割れしやすい:学資保険全般に共通しますが、払込期間の途中で解約すると、解約返戻金が払込保険料の総額を下回るのが一般的です。

▶ かんぽ生命「はじめのかんぽ」を郵便局で相談する(公式)

「はじめのかんぽ」の評判・口コミの傾向

個別の口コミサイトやSNSで見られる評判には、次のような傾向があります(特定個人の口コミを創作したものではなく、複数の口コミサイト・比較記事で繰り返し見られる一般的な傾向として整理しています)。

良い評判の傾向

  • 「郵便局という身近さ・安心感」を評価する声が多く見られます。全国どこでも窓口があることや、担当者が家まで来て手続きを進めてくれた、という利便性への評価があります。
  • 「他の学資保険より少額から加入できた」など、加入のハードルの低さを評価する声もあります。

悪い評判の傾向

  • 「返戻率が低い」「満期受取金が払込額を下回った(元本割れした)」という声が最も多く見られる不満点です。特に2026年5月の改定前に加入した契約では、返戻率が100%を切るケースがありました。
  • 医療特約について「通院は保障対象外」「入院してもすぐには給付されない(免責日数がある)」など、保障範囲の狭さを指摘する声があります。
  • 「窓口での手続きに時間がかかる」「書類に不備があって再提出になった」など、事務手続きの煩雑さへの不満も見られます。

総じて、郵便局という信頼感・利便性を評価する声がある一方、貯蓄効率(返戻率)と保障範囲の狭さ、手続きの手間を指摘する声が目立つ、というのが口コミ全体の傾向です。

「はじめのかんぽ」が向いている家庭・向いていない家庭

まりさん

返戻率だけ見ると他社のほうが良さそうですが、それでも「はじめのかんぽ」が向いている家庭ってあるんでしょうか?

高橋先生

もちろんあります。何を優先するかで向き不向きが変わる、という理解が大事です。

「はじめのかんぽ」が向いている家庭

  • 近くに担当者と対面で相談できる窓口がほしい家庭(都市部・地方を問わず郵便局は数が多い)
  • 教育資金の準備と、子どもの医療保障をまとめて1つの契約で持ちたい家庭
  • ネットでの手続きより、対面でじっくり説明を受けながら加入したい家庭
  • 返戻率の最大化より、契約者に万が一のことがあった場合の保障を重視したい家庭

「はじめのかんぽ」が向いていない家庭

  • 返戻率の高さを最優先したい家庭(ソニー生命・フコク生命の主力プランのほうが有利な場合があります)
  • 窓口に足を運ぶ時間を作りにくい共働き家庭(ネット完結の手続きを求める場合は不向きです)
  • 医療特約に手厚い保障を求める家庭(単体の医療保険のほうが保障範囲は広くなります)

よくある質問

Q. 返戻率100%を切ることはありますか?

A. あります。2026年5月2日の改定前は、大学入学時コースで91.67%など、100%を下回る条件がありました。改定後は主要な条件で100%を超えていますが、契約者・被保険者の年齢や性別、払込方法によって数字は変わるため、加入前に見積もりで必ず確認してください。

Q. 医療特約は必ず付けないといけませんか?

A. 必須ではありません。無配当災害特約、医療特約「もっとその日からプラス」、無配当先進医療特約は任意で、最大3種類まで付加できます。特約を付けない「学資保険部分のみ」の契約も可能ですが、その場合は返戻率の見え方が変わるため、窓口で条件を確認してください。

Q. 出生前加入は誰でもできますか?

A. 契約者が子どもの親であることが条件です。出産予定日の140日前から加入手続きができます。

Q. 途中で解約したらどうなりますか?

A. 学資保険全般に共通する注意点ですが、払込期間の途中で解約すると、解約返戻金が払込保険料の総額を下回るのが一般的です。「はじめのかんぽ」も例外ではないため、無理のない保険料設定で加入することが重要です。

Q. ソニー生命・フコク生命と比べて何が違いますか?

A. 返戻率の水準はソニー生命・フコク生命の主力プランのほうが高い傾向にあります。「はじめのかんぽ」の強みは、全国の郵便局という窓口の多さと、医療特約を付けられる保障の厚さです。3社の詳しい比較は、当サイトの学資保険の返戻率を3社比較した記事もあわせてご覧ください。

まとめ

高橋先生

まとめると、「はじめのかんぽ」は2026年5月の改定で返戻率が100%を超える水準まで改善しましたが、貯蓄効率だけを見れば他社に軍配が上がる場面もあります。一方で、全国の郵便局という窓口の多さ、医療特約をまとめられる保障の厚さは、他社にはない強みです。「対面でじっくり相談したい」「教育資金と医療保障を1つにまとめたい」という家庭には選択肢になります。

まりさん

返戻率だけで決めるんじゃなくて、うちが何を優先したいのかを整理してから、義実家にも相談してみます。まずは郵便局で見積もりをもらってみようと思います。

「はじめのかんぽ」の正確な保険料・返戻率は、契約者・被保険者の年齢や性別、払込方法によって変わります。最新の条件はかんぽ生命公式サイト・郵便局窓口で見積もりを取って確認してください。ソニー生命・フコク生命との比較を先に見ておきたい方は、ソニー生命の学資保険レビュー記事フコク生命みらいのつばさのレビュー記事もあわせてご覧ください。

▶ かんぽ生命「はじめのかんぽ」の見積もりを郵便局で相談する(公式)

※本記事の保険料・返戻率は2026年5月2日の保険料改定情報および2026年8月時点の公式サイト・公開情報をもとに作成しています。返戻率の具体的な数値は保険情報サイトの試算記事を参照した二次情報を含みます。実際の保険料・返戻率はご契約者・被保険者の年齢・性別・払込方法・受取コースなどの条件によって異なるため、最新情報は必ずかんぽ生命公式サイトまたは郵便局窓口でご確認ください。

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