
今、静岡市に住んでいるんですが、夫の転勤で沼津市か富士市に引っ越す可能性が出てきたんです。子どもの医療費とか保育料とか、市によって結構違うって聞いて不安になってます…。
それは気になりますよね。実際、静岡市・沼津市・富士市は隣接していますが、子ども医療費助成や出産祝い金、保育料の多子軽減など、制度の内容がそれぞれ違います。今日は3市の公式サイトで確認した最新の情報を、項目別に横並びで比較していきましょう。
静岡市・沼津市・富士市、子育て支援は何が違う?
静岡県の中部・東部エリアに位置する静岡市・沼津市・富士市は、通勤圏としても転居先としても比較検討されやすい3市です。いずれも「こども医療費助成」「出産祝い金(出産応援給付金)」「保育料の軽減」「就学援助(入学準備金)」という4つの基本的な子育て支援制度を持っていますが、対象年齢や自己負担額、独自の上乗せ給付の有無に差があります。
同じ静岡県なのに、市によってそんなに違うんですか?
はい。特にこども医療費助成は、2026年10月時点で3市の間に明確な差があります。沼津市は以前から通院・入院ともに自己負担なしの完全無料で、富士市も2026年10月の診療分から完全無料化が始まったところです。一方、静岡市は2026年7月の制度拡充で中学生までの通院が無料になりましたが、高校生年代は通院1回500円の自己負担が残っています。制度は毎年のように変わるので、転居を考えている方は必ず各市の最新情報を確認してください。
静岡市・沼津市・富士市 子育て支援比較一覧表
まず4つの主要制度を一覧表にまとめました。詳細は表の下で項目別に解説します。
| 項目 | 静岡市 | 沼津市 | 富士市 |
|---|---|---|---|
| こども医療費助成(対象年齢) | 0歳〜18歳到達後最初の3/31まで | 0歳〜18歳到達後最初の3/31まで | 0歳〜18歳到達後最初の3/31まで |
| 通院の自己負担 | 中学生まで無料/高校生年代は1回500円(2026年7月拡充後) | 自己負担なし(全年齢無料) | 自己負担なし(2026年10月診療分から完全無料化) |
| 入院の自己負担 | 無料(食事代も2026年7月から対象) | 無料(食事療養費標準負担額も助成対象) | 無料 |
| 出産祝い金・出産応援給付金 | 妊婦のための支援給付:計10万円(妊娠届出時5万円+出産後5万円) | 妊婦支援給付金:計10万円(妊婦につき5万円+子の人数×5万円) | 妊婦支援金10万円+独自の出産特別お祝い金10万円=計20万円相当 |
| 保育料の多子軽減 | 認可保育施設の第2子以降が無償(所得・年齢問わず、申請不要) | 第2子は半額、第3子以降は無料(所得・年齢制限なし) | 国基準(3〜5歳児クラス全員無償・0〜2歳児クラスは非課税世帯のみ無償)※独自の多子軽減は公式サイトで要確認 |
| 就学援助(新入学学用品費) | 小学校64,300円/中学校81,000円(入学前支給あり) | 入学前支給制度あり(具体的金額は学校・教育委員会に要確認) | 小学校57,060円/中学校63,000円(入学前支給あり) |
※上記は2026年10月時点で各市公式サイトにて確認した情報です。制度は改定されることがあるため、申請前に必ず各市の最新情報をご確認ください。
静岡市の子育て支援の特徴
こども医療費助成
静岡市は2026年7月の制度拡充により、0歳から15歳到達後最初の3月31日まで(中学生まで)の通院費が無料になりました。高校生年代(15歳〜18歳到達後最初の3月31日まで)は、通院1回につき500円を超える部分が助成される形で、1回500円の自己負担が残ります。入院費は0歳から18歳まで全額助成され、2026年7月からは入院時の食事代も助成対象に加わりました。
出産祝い金
静岡市では「妊婦のための支援給付」(旧・出産・子育て応援給付金)として、令和7年4月1日以降に妊娠届出をした妊婦に1回目5万円、出産後に2回目5万円の、合計10万円を支給しています。流産・死産・人工妊娠中絶をされた方も1回目・2回目ともに給付の対象です。保健師・助産師による伴走型相談支援と一体で実施されています。
保育料
静岡市は認可保育施設(認定こども園・保育所・地域型保育)を利用する世帯の第2子以降の保育料を無償化しています。世帯の所得やきょうだいの年齢、きょうだいが保育施設を利用しているかどうかに関わらず対象となり、申請手続きは不要です。ただし給食費・教材費等は無償化の対象外です。
就学援助(入学準備金)
静岡市の就学援助制度では、新入学学用品費として小学校64,300円、中学校81,000円が支給されます。次年度入学予定者向けの「入学前支給」制度があり、認定された方には例年2月頃に支給されます。対象は同居家族全員の所得合計が、市が定める認定基準(生活保護基準の概ね1.3倍以下)に満たない世帯です。
沼津市の子育て支援の特徴
こども医療費助成
沼津市は高校3年生相当年齢(18歳到達後最初の3月31日)までのこどもを対象に、通院・入院ともに保険診療分の自己負担なしで医療費を助成しています。食事療養費標準負担額も助成対象に含まれ、3市の中でもっとも手厚い自己負担ゼロの制度を長く続けている市です。
出産祝い金
沼津市は「妊婦支援給付金」として、妊婦1人につき1回目5万円、出産後に子どもの人数×5万円を2回目として支給しています(多胎児の場合は2回目の金額が増えます)。1人の子どもであれば静岡市と同じく合計10万円です。妊娠届出時、妊娠7か月前後、出産後の各時期に保健師等による面談やアンケートを行う伴走型相談支援とセットで実施されています。
保育料
沼津市は国の基準(0〜2歳児クラスは市民税非課税世帯、3〜5歳児クラスは全員が無償)に加えて、独自の多子世帯軽減を実施しています。保護者と同一生計の子が2人以上いる場合、第2子は半額、第3子以降は無料となり、世帯の所得やきょうだいの年齢(きょうだいが小学生以上でも対象)に関係なく適用されます。3市の中では保育料の多子軽減がもっとも手厚い市です。
就学援助(入学準備金)
沼津市も次年度に市立小中学校へ入学する子どもの保護者に向けて、新入学学用品費を入学前の2月頃に支給する「入学前支給」制度を実施しています。ただし具体的な支給金額は公式サイト上で明記されておらず、申請を検討する場合は学校事務室または教育委員会事務局学校施設課に直接確認する必要があります。
富士市の子育て支援の特徴
こども医療費助成
富士市は0歳から18歳到達後最初の3月31日までのこどもが対象です。2026年9月診療分までは通院1回500円(1か月4回が限度、5回目以降は自己負担なし)、入院は無料という制度でしたが、2026年10月診療分からこども医療費が完全無料化されました。静岡県内の政令市を除く市町では唯一無償化が遅れていましたが、これで3市の中でも最新の自己負担ゼロ制度を持つことになります。
出産祝い金
富士市の経済的支援は2段階です。まず「妊婦支援金」として、母子健康手帳交付時に1回目5万円、妊娠8〜9か月頃のアンケート回答後に赤ちゃん1人につき2回目5万円を支給します(流産・死産・人工妊娠中絶をされた方も対象)。これに加えて富士市独自の「出産特別お祝い金」として、子ども1人につき10万円を出生届出時に支給しています。対象は富士市の住民基本台帳に記載された子どもとその母親または配偶者で、出産後6か月以上継続して富士市に住民登録し、同市で子育てする意思があることが条件です。妊婦支援金10万円と出産特別お祝い金10万円を合わせると、1人の出産につき計20万円相当の経済的支援を受けられる計算になり、3市の中でもっとも手厚い制度です。
保育料
富士市は国の基準に沿って、3歳児クラスから5歳児クラスの全てのこどもと、0歳児クラスから2歳児クラスの市民税非課税世帯のこどもの保育料を無償化しています。公式サイト上では独自の多子世帯軽減についての明確な記載が確認できなかったため、第2子・第3子以降の軽減を期待する場合は、こども未来部保育幼稚園課に直接問い合わせることをおすすめします。
就学援助(入学準備金)
富士市の就学援助制度では、新入学学用品費として小学校57,060円、中学校63,000円が支給されます。通常は6月下旬の支給ですが、入学前支給の対象者には2月下旬に前倒しで支給されます。
こんな家庭にはどの市が向いている?
結局、どの市が一番「お得」なんでしょうか…。
一律に「お得」とは言えませんが、家庭の状況によって合う市は変わります。例えば、これから出産を控えているなら富士市は妊婦支援金と出産特別お祝い金を合わせて20万円相当と手厚いですし、3人以上の子どもを保育施設に通わせたい家庭なら沼津市の第2子半額・第3子以降無料の保育料軽減が効いてきます。高校生の通院費を自己負担なしで済ませたいなら、現時点では沼津市か富士市が静岡市より有利です。
家庭の状況別に向いている市の傾向をまとめると、次のようになります。
- これから出産予定で、経済的支援を重視したい家庭:富士市(妊婦支援金10万円+出産特別お祝い金10万円)
- 3人以上の子どもを保育施設に通わせている・通わせたい家庭:沼津市(第2子半額・第3子以降無料、年齢制限なし)
- 中学生以下の通院費を確実に無料にしたい家庭:静岡市・沼津市・富士市のいずれも中学生以下は無料(2026年10月時点)
- 高校生の子どもの通院費負担をなくしたい家庭:沼津市・富士市(静岡市は高校生年代に1回500円の自己負担あり)
- すでに静岡市在住で、第2子を考えている家庭:静岡市も認可保育施設の第2子以降無償化があるため、現状の制度でも対応できる
自治体の子育て支援制度を比較するときのポイント
転居や住み替えを検討する際、子育て支援制度だけで住む市を決める家庭は少ないと思いますが、比較するときは次の3点を意識すると見落としが減ります。
1. 「対象年齢」だけでなく「自己負担の有無」まで確認する
3市とも医療費助成の対象年齢自体は「0歳〜18歳到達後最初の3/31まで」で揃っていますが、自己負担の有無は異なります。対象年齢が同じでも、通院1回ごとの自己負担が発生するかどうかで、実質的な負担額は変わります。
2. 制度は毎年のように改定される前提で確認する
今回の記事で紹介した富士市の医療費完全無料化(2026年10月開始)や静岡市の通院費拡充(2026年7月開始)のように、こども医療費助成は近年頻繁に拡充が行われています。引っ越しを決める前に、各市の最新の公式サイトで直近の制度改定情報を必ず確認してください。
3. 「上乗せ給付」の有無は意外と差が出やすい
出産祝い金のように国の制度に自治体独自の上乗せがある場合、同じ「10万円」でも実質的な支援額が2倍になることがあります。富士市の出産特別お祝い金のような独自給付は、各市の公式サイトの「子育て」「保健」関連ページを確認しないと気づきにくいので、比較表だけで判断せず元の制度ページも確認しましょう。
よくある質問
Q. 3市とも「こども医療費助成」の申請は必要ですか?
多くの場合、出生届や転入届と合わせて医療証(受給者証)の交付申請が必要です。詳細な申請方法は各市のこども医療費助成担当窓口(静岡市:こども未来局、沼津市:子育て支援課、富士市:こども未来部)に確認してください。
Q. 出産祝い金は3市とも現金で受け取れますか?
市によって現金給付のほか、ベビー用品や産後ケア、家事支援サービスなどに使えるクーポン・電子ギフトで支給される場合があります。支給方法は年度によって変わることもあるため、申請時に各市の案内を確認してください。
Q. 就学援助の「入学前支給」を受けるにはいつまでに申請が必要ですか?
3市とも入学前支給は例年2月頃に行われますが、申請受付の締切は前年の秋〜年末に設定されることが多く、年度によって変動します。入学前支給を希望する場合は、入学前年の早い時期に各市教育委員会や入学予定校に申請方法を確認することをおすすめします。
Q. 転居すると医療費助成や保育料の軽減はいつから新しい市のルールになりますか?
原則として住民登録(転入届)をした日から新しい市の制度が適用されますが、医療証の切り替えや保育施設の利用調整には一定の手続き期間が必要です。転居前に転入先・転居元の両方の窓口で引き継ぎの手続きを確認しておくと安心です。
まとめ:静岡市・沼津市・富士市の子育て支援比較
静岡市・沼津市・富士市は、いずれも「こども医療費助成」「出産祝い金」「保育料の軽減」「就学援助」という4つの基本制度を持ちながら、自己負担の有無や独自の上乗せ給付で違いがあります。2026年10月時点では、医療費助成の自己負担ゼロという点で沼津市・富士市が静岡市より一歩進んでおり、出産時の経済的支援では富士市の独自給付が目立ちます。一方で静岡市は保育料の第2子以降無償化を所得・年齢問わず実施しているなど、それぞれに強みがあります。
静岡市の制度をもっと詳しく知りたい方は、医療費助成・保育料・就学援助・出産応援給付金をそれぞれ個別記事でも解説しています。
こうした補助金や助成金で医療費や保育料の負担が軽くなった分を、将来の学習費や教育費の準備に回す家庭も増えています。学資保険を検討している方は、主要な保険会社を横並びで比較した記事も参考にしてください。
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