
相模原市で保育園に子どもを預けている、またはこれから預ける予定の方にとって、保育料は毎月の家計に直結する項目です。相模原市では3〜5歳児クラスの保育料が全世帯で無償化されている一方、0〜2歳児クラスは世帯の市民税額に応じて細かい階層に分かれており、きょうだいの数に応じた「多子軽減」や、ひとり親世帯・障害者のいる世帯向けのさらなる軽減措置があります。この記事は相模原市が公表している「令和8年度 相模原市 利用者負担額基準額表(0〜2歳児)」などの公式資料(2026年10月時点)を基に、階層ごとの金額と軽減の条件を整理します。
相模原市に住んでいる友人が、来月から1歳の下の子を保育園に預けるんです。「上の子もいるから多子世帯で安くなるはず」と言っていたんですが、実際いくらになるのか分からないみたいで。もう一人、ひとり親で保育園に通わせている友人もいて、二人とも「仕組みがよく分からない」と困っていました。相模原市の保育料ってどういう決まり方なんでしょうか。
相模原市は0〜2歳児クラスの保育料を世帯の市民税額に応じて階層に分けていて、きょうだいの人数や、ひとり親世帯・障害者のいる世帯かどうかで軽減のされ方が変わる仕組みです。今日は階層ごとの金額、多子軽減の数え方、ひとり親世帯・障害者のいる世帯向けの軽減の3つを順番に確認していきましょう。
保育料の基本の仕組み:3〜5歳は無償、0〜2歳は市民税額で決まる
相模原市の保育料は、子どもの年齢で大きく2つに分かれます。3〜5歳児クラス(1号・2号認定)は、幼稚園・保育所・認定こども園のいずれを利用しても保育料が無償です。一方、0〜2歳児クラス(3号認定)は、生活保護世帯と市民税非課税世帯を除き、世帯の市民税額に応じた保育料がかかります。利用者負担額は、前年度及び今年度の市民税額と、当該年度4月初日の前日時点の子どもの年齢によって決まり、4〜8月分は前年度の市民税額、9月〜翌年3月分は当年度の市民税額で算定されます。相模原市は政令指定都市のため、算定に使う市民税所得割額には「8分の6」を乗じた額が用いられます(政令指定都市は市民税の税率が通常より高いための調整)。
友人の下の子はまだ1歳なので、しばらくは保育料表を見て金額を確認する必要があるということですね。「8分の6を乗じた額」というのも初めて聞きました。
そのとおりです。市民税所得割額が高い家庭ほど保育料が高くなる仕組みなので、課税証明書を見る際は「8分の6」の調整が入ることも覚えておいてください。なお、保育料とは別に、給食費(主食費・副食費)や制服代などの実費負担は保護者負担として引き続きかかります。まずは0〜2歳児クラスの保育料表を見ていきましょう。
0〜2歳児クラスの保育料はいくら?階層区分ごとの一覧表
相模原市の令和8年度利用者負担額基準額表では、世帯の市民税額を基準に階層A・Bから、所得が高い世帯向けの最高階層まで細かく分かれています。保育標準時間認定の場合の月額(第1子・第2子)は次の通りです(第2子は同一世帯で就学前児童が2人以上同時入所している場合に適用される多子軽減後の金額です。保育短時間認定の場合はここから数百円ほど低い金額になります)。
| 階層区分 | 基準(市民税所得割額など) | 第1子(標準時間・月額) | 第2子(標準時間・月額) |
|---|---|---|---|
| A | 生活保護世帯等 | 0円 | 0円 |
| B | 市民税非課税世帯 | 0円 | 0円 |
| C1 | 均等割のみ課税 | 6,300円 | 3,150円 |
| C2 | 11,800円未満 | 7,600円 | 3,800円 |
| C3 | 11,800円以上〜48,600円未満 | 9,200円 | 4,600円 |
| D1 | 48,600円以上〜52,500円未満 | 13,400円 | 6,700円 |
| D2 | 52,500円以上〜55,000円未満 | 14,700円 | 7,350円 |
| D3 | 55,000円以上〜57,700円未満 | 16,300円 | 8,150円 |
| D4 | 57,700円以上〜64,000円未満 | 16,300円 | 8,150円 |
| D5 | 64,000円以上〜77,101円未満 | 18,000円 | 9,000円 |
| 最高階層 | 410,500円以上 | 61,700円 | 30,850円 |
※相模原市公式サイト掲載の「令和8年度 相模原市 利用者負担額基準額表(0〜2歳児)」(2026年10月時点確認)に基づく、ひとり親世帯等以外の数値です。中間の階層(D6〜D21相当)は市民税所得割額の上昇に応じて段階的に金額が上がり、最高階層で61,700円に達します。誰を「第1子」「第2子」と数えるかの詳しいルールは次の章で説明します。
階層がこんなに細かく分かれているとは思いませんでした。友人は「上の子が小学生になったら、下の子は第2子として数えてもらえなくなるのでは」と心配していました。
そこが相模原市の多子軽減でいちばん気になるところですね。実は世帯の所得によって「誰から数えるか」の扱いが変わります。次の章で詳しく整理しましょう。
第2子は半額、第3子以降は無償。多子軽減の数え方
相模原市の公式サイトによると、小学校就学前の範囲に子どもが2人以上いる場合、そのうち最年長の子どもを第1子、その下の子を第2子…とカウントし、第1子は全額、第2子は半額、第3子以降は無償になります。認可保育所・幼稚園・認定こども園・地域型保育事業を利用している就学前の兄姉がいる場合は自動的に減額されますが、企業主導型保育事業・特別支援学校幼稚部・児童発達支援事業などを利用している兄姉がいる場合は、減額にあたって申出書(「きょうだい児多子軽減にかかる申出書・在籍等証明書」)の提出が必要です。
ここで注意したいのが、年収約360万円未満相当の世帯の扱いです。多子世帯の場合はC1〜D3階層、ひとり親世帯等の場合はC1〜D5階層に該当する世帯であれば、生計を一にする兄姉の年齢を問わず数えることができます。これに対し、それより所得の高い世帯は、原則として就学前の兄姉のみが多子軽減の算定対象になります。さらに、年収約360万円未満相当の世帯の子ども、または就学前の兄姉から数えて第3子以降の子どもは、給食費のうち副食費(おかず等に要する費用)が0円になります。
所得によって「誰から数えるか」が変わるのは鹿児島市の記事でも読みましたが、相模原市は360万円未満という基準なんですね。友人の世帯がどちらに当たるかは、どうやって確認すればいいんでしょうか。
保育料決定通知書に記載されている階層区分(C1・D1など)を見れば、どちらのルールが当てはまるかの目安になります。自分の世帯が年収約360万円未満相当に入るか不安な場合は、こども・若者未来局保育課に直接確認するのが確実です。続いて、ひとり親世帯・障害者のいる世帯向けの軽減を見ていきましょう。
ひとり親世帯・障害者のいる世帯はさらに軽減される
ひとり親世帯(母子世帯・父子世帯)や、身体障害者手帳等の交付を受けた方がいる世帯については、C1〜D5階層に該当する場合、第1子の保育料についても通常より低い専用の基準額表が適用されます。標準時間認定の場合の第1子の月額は次の通りです(第2子以降は年齢にかかわらず0円です)。
| 階層区分 | 基準(市民税所得割額など) | 第1子(標準時間・月額) | 第2子以降 |
|---|---|---|---|
| B | 市民税非課税世帯 | 0円 | 0円 |
| C1 | 均等割のみ課税 | 2,900円 | 0円 |
| C2 | 11,800円未満 | 3,500円 | 0円 |
| C3 | 11,800円以上〜48,600円未満 | 4,200円 | 0円 |
| D1 | 48,600円以上〜52,500円未満 | 4,500円 | 0円 |
| D2 | 52,500円以上〜55,000円未満 | 4,500円 | 0円 |
| D3 | 55,000円以上〜57,700円未満 | 4,900円 | 0円 |
| D4 | 57,700円以上〜64,000円未満 | 4,900円 | 0円 |
| D5 | 64,000円以上〜77,101円未満 | 5,400円 | 0円 |
※D5階層(市民税所得割額77,101円未満)を超えるひとり親世帯・障害者のいる世帯の場合は、前章の表(ひとり親世帯等以外)と同額になります。この軽減表では、第1子の年齢にかかわらず第2子以降の子どもは0円です。また、ひとり親世帯等でC1〜D5階層に該当する世帯は、前章で触れた多子軽減の年齢制限なしのルールの対象にもなります。
ひとり親の友人は「うちは対象になるかどうか分からないから、とりあえず通常の金額を払っている」と言っていました。この表を知らないと結構損をしてしまいそうですね。
そうですね。通常世帯向けの表と、ひとり親世帯・障害者のいる世帯向けの表は、同じ階層名でも金額自体が違います。該当する可能性がある方は、お手元の保育料決定通知書の階層区分を一度見直してみることをおすすめします。
こんな家庭が対象になる・ならない
ここまでの内容を整理すると、相模原市の保育料軽減は次のような家庭が対象になります。
- 0〜2歳児クラスに子どもを預けていて、就学前のきょうだい(または年収約360万円未満相当の世帯なら年齢を問わないきょうだい)がいる世帯:第2子が半額、第3子以降が無償
- ひとり親世帯、または身体障害者手帳等の交付を受けた方がいる世帯で、市民税所得割額が77,101円未満(C1〜D5階層)の世帯:第1子の保育料自体が軽減される
- 市民税非課税世帯、生活保護世帯:0〜2歳児クラスも含めて保育料は0円
一方で、3〜5歳児クラス(1号・2号認定)はすでに全世帯で保育料が無償になっているため、ここで説明した軽減の対象を気にする必要はありません。また、市民税所得割額が最高階層(410,500円以上)に該当する世帯は、多子軽減を受けても第2子が30,850円かかるなど、軽減の実感が薄くなりやすい点も押さえておくとよいでしょう。
申請方法・相談窓口
0〜2歳児クラスの多子軽減は、認可保育所・幼稚園・認定こども園・地域型保育事業を利用する就学前の兄姉が同一世帯にいる場合、原則として申請不要で保育料決定時に自動的に反映されます。ただし、企業主導型保育事業などを利用する兄姉を含めて数えてほしい場合や、年収約360万円未満相当の世帯として就学後の兄姉を数えてほしい場合、ひとり親世帯・障害者のいる世帯としての軽減を申請する場合は、申出書や必要書類の提出が必要になることがあります。市民税額や家庭の状況(生活保護の適用・解除、障害者手帳の取得・返還、世帯員の増減等)に変更があった場合も、速やかな届け出が必要です。窓口は以下の通りです。
- 相模原市中央子育て支援センター(利用者負担額の決定・多子軽減の申請):042-769-9267
- 相模原市こども・若者未来局保育課(本庁、制度についての問い合わせ):042-769-8341
- 各区のこども家庭課・保育幼稚園関連窓口(お住まいの区の窓口)
- 相模原市コールセンター:042-770-7777(午前8時〜午後9時、年中無休)
友人には、まず保育料決定通知書の階層区分を確認してもらって、分からない点があれば保育課に聞くよう伝えてみます。
それが一番確実な進め方です。特にひとり親世帯・障害者のいる世帯向けの軽減や、年収約360万円未満相当の世帯の年齢制限なしのルールは、該当するかどうか自分で判断しにくい制度なので、通知書の内容と照らし合わせたうえで、早めに窓口へ相談することをおすすめします。
よくある質問
Q. 上の子が小学生や中学生の場合でも、下の子は第2子として軽減されますか?
A. 多子世帯で市民税所得割額がC1〜D3階層相当(年収約360万円未満相当)、またはひとり親世帯・障害者のいる世帯でC1〜D5階層相当であれば、兄姉の年齢を問わず数えられます。一方、それ以外の世帯は、原則として同一世帯の就学前の兄姉のみが算定対象になるため、上の子が小学生になると数えられなくなる場合があります。
Q. 3〜5歳の子どもがいる世帯は、そもそも多子軽減を気にする必要がありますか?
A. 3〜5歳児クラスの保育料自体が全世帯で無償のため、保育料に関する多子軽減を気にする必要はありません。気にする必要があるのは0〜2歳児クラスに在籍する子どもがいる場合です。
Q. ひとり親世帯・障害者のいる世帯かどうかは、どのように判定されますか?
A. 記事内で紹介したひとり親世帯等向けの軽減表の対象になるかどうかは、世帯の状況と市民税所得割額を基に相模原市が判定します。具体的な該非の判断は、保育課または各区のこども家庭課に直接相談することをおすすめします。
Q. 保育料はいつの市民税額で決まりますか?
A. 相模原市の公式資料によると、4〜8月分の保育料は前年度の市民税額、9月〜翌年3月分の保育料は当年度の市民税額を基に算定されます。
Q. この記事の金額は今後も変わりませんか?
A. 保育料の階層区分や金額は年度ごとに見直される可能性があります。この記事の情報は2026年10月時点で相模原市公式サイトに掲載されている「令和8年度 相模原市 利用者負担額基準額表(0〜2歳児)」などの資料に基づいているため、実際の金額は申請前に必ず相模原市公式サイトまたは保育課でご確認ください。
まとめ:市民税額とひとり親・障害者世帯該当の有無で軽減額が変わる
同じ「2人きょうだい」でも、所得やひとり親かどうかで数え方や金額がこんなに変わるとは思っていませんでした。通知書を見比べて、二人の友人に教えてあげます。
そうしてあげてください。保育料が軽減される分、家計に少し余裕が生まれる家庭もあると思います。その分を入学準備や進学時にまとまってかかる教育費の積み立てに回すという選択肢も考えておくと安心です。相模原市には保育料以外にも子ども医療費助成や就学援助の制度があるので、あわせて確認しておくとよいでしょう。
相模原市の保育料は、3〜5歳児クラスが無償、0〜2歳児クラスは世帯の市民税額に応じた階層(A・Bから最高階層まで)で決まります。多子軽減は第2子半額・第3子以降無償が基本ですが、年収約360万円未満相当の世帯(多子世帯はC1〜D3階層、ひとり親世帯等はC1〜D5階層)であれば兄姉の年齢を問わず数えられます。ひとり親世帯・障害者のいる世帯は市民税所得割額が77,101円未満であれば第1子の保育料もさらに軽減されます。制度の詳細・最新の金額は相模原市公式サイト「利用者負担額について」のページで必ずご確認ください。
相模原市にお住まいの方は、相模原市の子ども医療費助成制度を解説した記事や、相模原市の入学準備にかかる就学援助制度を解説した記事もあわせてご覧ください。保育料の軽減で浮いた分を教育資金としてどう活かすか検討したい方は学資保険は本当に必要なのか整理した記事も参考にしてみてください。