
川口市で保育園に子どもを預けている、またはこれから預ける予定の方にとって、保育料は毎月の家計に直結する大きな項目です。川口市では0〜2歳児クラスの保育料が世帯の市区町村民税所得割課税額によって14段階に細かく分かれている一方、きょうだいの数に応じた「多子世帯の軽減」や、ひとり親世帯・障害者のいる世帯向けのさらなる軽減措置があります。この記事は川口市が公表している「川口市利用者負担(保育料)徴収基準表」などの公式資料(2026年10月時点)を基に、階層区分ごとの金額と軽減の条件を整理します。
川口市に住んでいる職場の後輩から相談されたんです。来月から1歳の下の子を保育園に預けるんですが「うちは上の子もいるから多子世帯で安くなるはず」と言っていて。もう一人、ひとり親で保育園に通わせている知人もいて、二人とも「実際いくらになるのか、何が条件なのかよく分からない」と言っていました。川口市の保育料ってどういう仕組みなんでしょうか。
川口市は0〜2歳児クラスの保育料を世帯の市区町村民税所得割課税額で14段階(第1階層〜第14階層)に分けていて、きょうだいの人数や年齢、ひとり親世帯かどうかで軽減のされ方が変わる仕組みです。今日は階層区分ごとの金額、多子世帯の軽減の条件、ひとり親世帯・障害者のいる世帯向けの軽減の3つを順番に確認していきましょう。
保育料の基本の仕組み:3〜5歳は無償、0〜2歳は所得で決まる
川口市の保育料は、子どもの年齢で大きく2つに分かれます。3〜5歳児クラスは、幼児教育・保育の無償化により、認可保育園・幼稚園・認定こども園のいずれを利用しても保育料が無償です。一方、0〜2歳児クラス(3号認定)は、生活保護受給世帯と市区町村民税非課税世帯を除き、世帯の市区町村民税所得割課税額に応じた保育料がかかります。
後輩の下の子はまだ1歳なので、しばらくは保育料表を見て金額を確認する必要があるということですね。
そのとおりです。ただし保育料とは別に、給食費(副食費)や制服代などの実費負担は保護者の負担として引き続きかかる点は覚えておいてください。なお第3子以降は副食費が免除される仕組みもありますが、これは別の制度なので今日は保育料そのものに絞って説明しますね。まずは0〜2歳児クラスの保育料表を見ていきましょう。
0〜2歳児クラスの保育料はいくら?階層区分ごとの一覧表
川口市の「利用者負担(保育料)徴収基準表」では、世帯の市区町村民税所得割課税額を基準に第1階層から第14階層まで分かれています。保育標準時間認定・保育短時間認定それぞれの月額は次の通りです(この金額は多子世帯軽減やひとり親世帯等の軽減が適用される前の、基準となる金額です)。
| 階層区分 | 基準(市区町村民税) | 保育標準時間(月額) | 保育短時間(月額) |
|---|---|---|---|
| 第1階層 | 生活保護受給世帯 | 0円 | 0円 |
| 第2階層 | 市区町村民税非課税世帯 | 0円 | 0円 |
| 第3階層 | 市区町村民税均等割のみ課税世帯 | 6,000円 | 5,800円 |
| 第4階層 | 所得割48,600円未満 | 9,000円 | 8,800円 |
| 第5階層 | 48,600円以上〜58,700円未満 | 12,500円 | 12,200円 |
| 第6階層 | 58,700円以上〜97,000円未満 | 19,500円 | 19,100円 |
| 第7階層 | 97,000円以上〜131,300円未満 | 33,000円 | 32,400円 |
| 第8階層 | 131,300円以上〜169,000円未満 | 44,000円 | 43,200円 |
| 第9階層 | 169,000円以上〜213,000円未満 | 54,000円 | 53,000円 |
| 第10階層 | 213,000円以上〜257,000円未満 | 57,000円 | 56,000円 |
| 第11階層 | 257,000円以上〜301,000円未満 | 60,000円 | 58,900円 |
| 第12階層 | 301,000円以上〜349,000円未満 | 63,000円 | 61,900円 |
| 第13階層 | 349,000円以上〜397,000円未満 | 66,000円 | 64,800円 |
| 第14階層 | 397,000円以上 | 69,000円 | 67,800円 |
※川口市公式サイト掲載の「利用者負担(保育料)徴収基準表」(2026年10月時点確認)に基づく基準額です。所得割額は、所得割額の算定上、住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)・配当控除・寄附金控除(ふるさと納税など)の税額控除は反映されない点に注意してください。ここに掲げた金額はきょうだいがいない場合の第1子相当の金額で、実際にはきょうだいの人数に応じてさらに軽減されます。数え方は次の章で説明します。
第2子は半額、第3子以降は無料と聞いていたんですが、表にはその区別がありませんね。それに後輩は「上の子が小学生でも数えてもらえるのか」を気にしていました。
そこがこの制度でいちばん分かりにくいところです。川口市の多子世帯軽減は、世帯の所得によって「誰から数えるか」のルールが2通りあります。次の章で整理しますね。
一番上の子は全額、2番目は半額、3番目以降は無料。多子世帯軽減の数え方
川口市の公式資料によると、多子世帯軽減の数え方は世帯の所得割額によって次の2通りに分かれます。
- 市区町村民税所得割課税額が57,700円未満の世帯:生計を一にする兄弟姉妹であれば、小学生以上であっても年齢を問わず数えられます。一番上の子が全額、上から2番目が半額、上から3番目以降が無料です。
- 市区町村民税所得割課税額が57,700円以上の世帯:小学生未満の兄弟姉妹が同時期に認可保育園・幼稚園・認定こども園などの対象施設を利用している場合に限り、一番上の子が全額、上から2番目が半額、上から3番目以降が無料になります。上の子が小学生になると、原則としてその子は数えられなくなります。
また、0〜2歳児クラスを利用している子どもが第3子以降に該当する場合は、保育料そのものが減免される仕組みもあり、該当する場合は「多子世帯保育所等利用者負担軽減の特例措置適用申出書」の提出が必要です。利用している施設によっては、多子世帯軽減を受けるために別途の届出が必要になることもあるため、入園先の窓口で確認しておくと安心です。
所得によって「誰から数えるか」が変わるというのは意外でした。後輩の世帯がどちらに当たるかは、保育料決定通知書を見れば分かるものなんでしょうか。
保育料決定通知書に記載されている階層区分と所得割額を見れば、57,700円未満かどうか分かります。自分の世帯がどちらのルールに当てはまるか不安な場合は、保育幼稚園課に直接確認するのが確実です。続いて、ひとり親世帯・障害者のいる世帯向けの軽減を見ていきましょう。
ひとり親世帯・障害者のいる世帯はさらに軽減される
母子(父子)世帯等、在宅障害児(者)のいる世帯、生活保護法に定める要保護者世帯等については、第3階層〜第6階層に該当し、かつ市区町村民税所得割課税額が77,101円未満の場合、基準額表の金額に関わらず、保育料が次の金額に軽減されます。
| 対象 | 保育標準時間(月額) | 保育短時間(月額) |
|---|---|---|
| 母子(父子)世帯等・在宅障害児(者)のいる世帯・生活保護法に定める要保護者世帯等 (第3〜6階層、かつ所得割77,101円未満) |
2,000円 | 1,900円 |
※所得割課税額が77,101円以上の場合、または第3〜6階層に該当しない場合は、前章の基準額表どおりの金額になります。さらにこれらの世帯の多子世帯軽減は、一般世帯よりシンプルなルールになっていて、小学生以上の兄弟姉妹でも生計を一にしていれば年齢を問わず数えられ、一番上の子は全額(上記の2,000円・1,900円)、上から2番目以降はすべて無料です。一般世帯のような「2番目は半額」という段階がない点が特徴です。
ひとり親の知人は「うちは対象になるかどうか分からないから、とりあえず通常の金額を払っている」と言っていました。この表を知らないと結構損をしてしまいそうですね。
そうですね。しかも2番目以降の子はすべて無料になるという、一般世帯よりも手厚い軽減です。該当する可能性がある方は、お手元の保育料決定通知書の階層区分と所得割額を一度見直してみることをおすすめします。
こんな家庭が対象になる・ならない
ここまでの内容を整理すると、川口市の保育料軽減は次のような家庭が対象になります。
- 0〜2歳児クラスに子どもを預けていて、きょうだい(生計を一にする兄弟姉妹を含む)がいる世帯:所得割額に応じた数え方で上から2番目以降が軽減される
- 母子(父子)世帯等、在宅障害児(者)のいる世帯、生活保護法に定める要保護者世帯等で、第3〜6階層かつ市区町村民税所得割課税額が77,101円未満の世帯:基準額表に関わらず保育料が2,000円(保育短時間は1,900円)に軽減され、2番目以降の子は無料
- 市区町村民税非課税世帯、生活保護受給世帯:0〜2歳児クラスも含めて保育料は無料(第1・第2階層)
一方で、3〜5歳児クラスはすでに全世帯で保育料が無償になっているため、ここで説明した軽減の対象を気にする必要はありません。また、市区町村民税所得割課税額が第14階層(397,000円以上)に該当する世帯は、多子世帯軽減を受けても上から2番目が半額(標準時間で34,500円相当)かかるなど、軽減の実感が薄くなりやすい点も押さえておくとよいでしょう。
申請方法・相談窓口
多子世帯軽減は、同一世帯内で対象となる子どもが複数いる場合は保育料決定時に反映されるのが基本ですが、0〜2歳児クラスの子どもが第3子以降に該当する軽減を受ける場合は「多子世帯保育所等利用者負担軽減の特例措置適用申出書」の提出が必要です。ひとり親世帯・障害者のいる世帯としての軽減を申請する場合も、ひとり親であることや障害者手帳などを確認できる書類の提出が必要になることがあります。税額や家庭の状況(生活保護の適用・解除、障害者手帳の取得・返還、世帯員の増減等)に変更があった場合も、速やかな届け出が必要です。窓口は以下の通りです。
- 川口市役所子ども部保育幼稚園課:048-258-4097
後輩には、まず保育料決定通知書の階層区分と所得割額を確認してもらって、分からない点があれば保育幼稚園課に聞くよう伝えてみます。
それが一番確実な進め方です。特にひとり親世帯・障害者のいる世帯向けの軽減は、該当するかどうか自分で判断しにくい制度なので、通知書の内容と照らし合わせたうえで、早めに窓口へ相談することをおすすめします。
よくある質問
Q. 上の子が小学生や中学生の場合でも、下の子は上から2番目として軽減されますか?
A. 市区町村民税所得割課税額が57,700円未満の世帯であれば、上の子の年齢や保育所等の利用有無にかかわらず数えられます。一方、所得割57,700円以上の世帯は、小学生未満の兄弟姉妹が同時期に対象施設を利用している場合に限られるため、上の子が小学生になると原則としてその子は数えられません。なお母子(父子)世帯等・在宅障害児(者)のいる世帯・要保護者世帯等は、所得にかかわらず小学生以上の兄弟姉妹も年齢を問わず数えられます。
Q. 3〜5歳の子どもがいる世帯は、そもそも多子世帯軽減を気にする必要がありますか?
A. 3〜5歳児クラスの保育料自体が全世帯で無償のため、保育料に関する多子世帯軽減を気にする必要はありません。気にする必要があるのは0〜2歳児クラスに在籍する子どもがいる場合です。
Q. ひとり親世帯かどうかは、どのように判定されますか?
A. 記事内で紹介した母子(父子)世帯等・在宅障害児(者)のいる世帯・生活保護法に定める要保護者世帯等向けの軽減の対象になるかどうかは、世帯の状況と市区町村民税所得割課税額を基に川口市が判定します。具体的な該非の判断は、保育幼稚園課に直接相談することをおすすめします。
Q. この記事の金額は今後も変わりませんか?
A. 保育料の階層区分や金額は年度ごとに見直される可能性があります。この記事の情報は2026年10月時点で川口市公式サイトに掲載されている「利用者負担(保育料)徴収基準表」に基づいているため、実際の金額は申請前に必ず川口市公式サイトまたは保育幼稚園課でご確認ください。
まとめ:所得割額とひとり親・障害者世帯該当の有無で軽減額が変わる
同じ「2人きょうだい」でも、所得やひとり親かどうかで数え方や金額がこんなに変わるとは思っていませんでした。通知書を見比べて、二人に教えてあげます。
そうしてあげてください。保育料が軽減される分、家計に少し余裕が生まれる家庭もあると思います。その分を目先の出費に使い切るのではなく、入学準備や進学時にまとまってかかる教育費の積み立てに回すという選択肢も考えておくと安心です。
川口市の保育料は、3〜5歳児クラスが無償、0〜2歳児クラスは市区町村民税所得割課税額に応じた14段階(第1階層〜第14階層)で決まります。多子世帯軽減は、所得割額57,700円を境に「生計を一にする兄弟姉妹を年齢問わず数えるルール」と「同時に対象施設を利用する小学生未満の兄弟姉妹だけを数えるルール」の2通りがあり、母子(父子)世帯等・在宅障害児(者)のいる世帯・生活保護法に定める要保護者世帯等は所得割77,101円未満であれば保育料自体が2,000円(保育短時間1,900円)に軽減されたうえ、上から2番目以降はすべて無料になります。制度の詳細・最新の金額は川口市公式サイト「利用者負担(保育料)について」のページで必ずご確認ください。
埼玉県内の他市の保育料制度と比べてみたい方はさいたま市の保育料減免制度を整理した記事や千葉市の保育料減免制度を整理した記事もあわせてご覧ください。保育料の軽減で浮いた分を教育資金としてどう活かすか検討したい方は学資保険は本当に必要なのか整理した記事も参考にしてみてください。