堺市の保育料はいくら?2026年、多子世帯・ひとり親の減免制度

保育園に子どもを預けている、またはこれから預ける予定の堺市在住の方にとって、保育料は毎月の家計に直結する項目です。堺市では0〜2歳児クラスの保育料が世帯の市町村民税所得割額によってA〜D8の11階層に分かれる一方、2023年度(令和5年度)からは第2子以降が所得制限なしで無償になり、年収360万円未満相当のひとり親世帯などにはさらに手厚い軽減があります。この記事は2026年1月9日更新の堺市公式ページと料金表PDFを基に、階層区分ごとの金額と軽減の条件を整理します。

まりさん

堺市在住で、1歳の下の子を保育園に預けていて、5歳の上の子は幼稚園に通っています。下の子の保育料の請求書を見て「意外と高い」と感じたんですが、2人目は安くなるという話も聞いたことがあって、実際いくらになるのか、ひとり親の知人が「うちは無料らしい」と言っていたのも気になっています。

高橋先生

堺市の保育料は0〜2歳児クラスだけ、世帯の市町村民税所得割額をもとにA〜D8の11階層に分かれています。加えて堺市独自の多子世帯軽減と、国基準のひとり親世帯などへの軽減が別々に用意されています。今日は基本の仕組み、金額表、多子世帯軽減、ひとり親世帯などの軽減、副食費の免除条件の5つを順番に確認していきましょう。

保育料の基本の仕組み:3〜5歳は無償、0〜2歳は市町村民税所得割額で決まる

堺市の保育料は、子どもの年齢によって大きく2つに分かれます。3歳児クラスから5歳児クラスまでのお子さん(1号・2号認定)は、国の幼児教育・保育の無償化により認定こども園、保育所、地域型保育事業を利用する場合の保育料が無償です。無償化の期間は小学校就学前の3年間で、幼稚園・認定こども園(教育部分)を利用する場合は満3歳から対象になります。ただし通園送迎費、食材料費(主食費・副食費)、行事費などは無償化の対象外で実費負担が残ります。

一方、0歳児クラスから2歳児クラスまでのお子さん(2号・3号認定)は、市町村民税非課税世帯を除き、世帯の市町村民税所得割額に応じた保育料がかかります。保育料の決定は、父母および生計主宰者である祖父母などの市町村民税課税額の合計に基づいており、A階層(生活保護法による被保護世帯)からD8階層(所得割額397,000円以上)まで区分されます。

まりさん

うちの1歳の子はまだ対象になるということですね。上の子は幼稚園なので、もう保育料はかからないんでしょうか。

高橋先生

はい、上のお子さんが認定こども園の教育部分や新制度移行幼稚園に通っている場合、3歳以上なので保育料そのものはかかりません。1歳のお子さんが今回の階層区分の対象です。もう一つ覚えておきたいのが保育料を決める税額の参照時期で、4〜8月分は前年度の市町村民税額、9月〜翌年3月分は当年度の市町村民税額を参照するため、毎年9月に保育料が変わる可能性があります。

堺市保育料金額表(0〜2歳児クラス・第1子・月額)

堺市が公表している「堺市保育施設等 利用者負担額表(月額)」(2026年1月9日更新、令和8年度版)は次の通りです。第1子・保育標準時間認定の月額を掲載しています。

階層 市町村民税所得割額の目安 一般世帯 ひとり親世帯など
A 生活保護法による被保護世帯 0円 0円
B1・B2 市町村民税非課税世帯 0円 0円
C1 市町村民税均等割額のみ課税 10,000円 0円
C2 所得割額48,600円未満 12,000円 0円
D1 所得割額48,600円以上70,900円未満 17,000円 0円
D2(前半) 所得割額70,900円以上77,101円未満 25,000円 0円
D2(後半) 所得割額77,101円以上108,200円未満 25,000円 特例なし(一般世帯と同額)
D3 所得割額108,200円以上138,100円未満 30,000円 ー
D4 所得割額138,100円以上198,400円未満 40,000円 ー
D5 所得割額198,400円以上297,400円未満 45,000円 ー
D6 所得割額297,400円以上338,500円未満 54,000円 ー
D7 所得割額338,500円以上397,000円未満 56,000円 ー
D8 所得割額397,000円以上 67,000円 ー

※上記は堺市公式サイトで公表されている「堺市保育施設等 利用者負担額表(月額)」の第1子・保育標準時間認定の金額です(2026年1月9日更新の令和8年度版ページで確認、掲載PDFは令和5年度作成分と同一ファイルで金額改定はありません)。保育短時間認定(1日最大8時間)は標準時間認定よりやや低く、たとえばD8階層は標準時間67,000円に対し短時間65,800円、C1階層の一般世帯は標準時間10,000円に対し短時間9,800円です。D2階層は所得割額77,101円を境に2段階に分かれており、77,101円未満の前半部分のみひとり親世帯などが無償になる特例があります。77,101円以上になるとひとり親世帯などの特例区分はなくなり、一般世帯と同じ金額に合流します。

まりさん

うちがどの階層にあたるのか、どこで確認すればいいですか?

高橋先生

毎年6月頃に届く「市民税・府民税 税額決定通知書」に記載されている所得割額で確認できます。ただし住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)や寄附金控除(ふるさと納税など)といった税額控除は、調整控除以外は保育料の算定に反映されません。夫婦とも課税されている場合は、生計主宰者にあたる方を中心に世帯の扶養義務者の市町村民税額を合算して判定します。不明な点があれば、お住まいの区の子育て支援課に確認するのが確実です。

多子世帯の軽減:第2子以降は所得制限なしで無償

堺市では、こどもを生み育てやすい環境を整えることを目的に、独自の多子世帯軽減を行っています。令和5年度(2023年度)からは、上のきょうだいの年齢や世帯の所得に制限を設けず、第2子以降の0〜2歳児が認定こども園、保育所、地域型保育事業を利用する場合、保育料を無償にしています。この軽減は2016年度(平成28年度)の「第3子以降の0〜2歳児無償化」から段階的に拡大され、2023年度についに所得制限も上のきょうだいの年齢制限もない形に至りました。

まりさん

うちは5歳の長女が第1子、1歳の子が第2子という数え方でいいんでしょうか。上の子は保育園ではなく幼稚園ですが、それでもカウントされますか?

高橋先生

はい、その数え方で合っています。堺市独自の軽減は「上のきょうだいの年齢や世帯の所得に制限を設けない」ため、長女さんが幼稚園に通っていても、生計を一にするきょうだいとしてカウントされます。1歳のお子さんは第2子にあたるので、所得階層に関係なく保育料は無償です。ただし、必ずしも同居している必要はありませんが、別居しているきょうだいがいる場合は学資金の仕送りなど生計を一にしていることが確認できる書類が必要になるので、各区子育て支援課に事前に相談しておくと安心です。また税を未申告の場合や堺市外からの転入で税情報を市が保有していない場合は、この市独自軽減の対象外になるので注意してください。

なお、国の基準による多子世帯軽減も別途あり、同一世帯から2人以上の就学前児童が認定こども園などに通う場合、年長順に第1子・第2子と数え、第1子は全額、第2子は半額、第3子以降は無償となる仕組みです。さらに年収360万円未満相当世帯(市町村民税所得割額57,700円未満)は、上のきょうだいの年齢に関係なく生計を一にするきょうだいを年長順にカウントし、同様に第1子全額・第2子半額・第3子以降無償となります。堺市独自の軽減(第2子以降無償・所得制限なし)のほうが対象範囲が広いため、認定こども園・保育所・地域型保育事業を利用する通常のケースでは、実務上は市独自軽減が優先的に適用され、第2子以降は所得に関わらず無償になります。

ひとり親世帯などの保育料軽減

年収360万円未満相当(市町村民税所得割額77,101円未満)のひとり親世帯などで、C1、C2、D1階層に該当する世帯と、D2階層の一部(所得割額70,900円以上77,101円未満)の世帯は、保育料が無償になります。上の金額表で言うと、C1階層なら一般世帯10,000円のところが0円、D1階層なら一般世帯17,000円のところが0円になる計算です。

「ひとり親世帯など」に該当するのは、次の7つのいずれかに当てはまる世帯です。

  • ひとり親世帯
  • 身体障害者手帳の交付を受けている人がいる世帯
  • 療育手帳の交付を受けている人がいる世帯
  • 精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている人がいる世帯
  • 特別児童扶養手当の支給対象児童がいる世帯
  • 国民年金法に定める国民年金の障害基礎年金などの受給者がいる世帯
  • その他、保護者の申請に基づき生活保護法に定める要保護者など、特に困窮していると市長が認めた世帯

まりさん

知人はひとり親で年収も高くないので無償になっているようです。これは自動的に適用されるんでしょうか?

高橋先生

保育所などの利用申込みの際に提出する書類や世帯の税情報をもとに、市が世帯状況を確認できる場合は反映されます。ただし市において世帯状況を確認できない場合もあるため、心当たりがあれば各区子育て支援課に申し出ておくと確実です。離婚や死別などで世帯の状況が変わったときも、変更が保育料に反映されるよう速やかに窓口へ届け出ることをおすすめします。届出が遅れると、変更前の高い金額のまま保育料が請求され続けるケースがあります。

副食費(給食費)の免除条件

3〜5歳児クラスは保育料が無償化されていますが、給食の食材料費のうち副食費(おかず・おやつなど)は原則として実費負担です。堺市では認定区分ごとに、次の条件を満たす場合に副食費が免除されます。

認定区分 免除の条件
1号認定(幼稚園・認定こども園の教育部分) 年収約360万円未満相当世帯(市町村民税所得割額77,101円未満)、または小学校3年生のお子さんから数えて第3子以降
2号認定(保育所・認定こども園の保育部分) 一般世帯は市町村民税所得割額57,700円未満、ひとり親世帯などは同77,101円未満、または小学校就学前のお子さんから数えて第3子以降

※免除の対象となる方には、市から個別に免除通知書で案内があります。1号認定と2号認定で所得割額の基準(77,101円未満か57,700円未満か)や第3子のカウント基準(小3からか就学前からか)が異なる点に注意してください。副食費の実際の金額は施設によって異なるため、詳しくは利用中(または利用予定)の施設か各区子育て支援課に確認してください。

収入減・災害時の減免制度

次のような事情で保育料の支払いが困難になった場合、市町村民税所得割額を再計算し、保育料が減免となる可能性があります。各区子育て支援課への申し出が必要です。

  • 失業・退職などによる収入の減少
  • 同一世帯員の疾病や、被扶養者の増加(新生児を除く)などによる支出の増加により、世帯の負担能力に著しい変動が生じた場合
  • 天災その他不慮の災害により、保育料の支払いが困難になった場合

会社都合・自己都合を問わず収入が大きく減った年度は、変更前の税額のまま保育料が算定され続けている可能性があるため、該当しそうな場合は早めに窓口へ相談することをおすすめします。

申請方法・問い合わせ先

保育料の階層区分、多子世帯軽減、ひとり親世帯などの軽減は、保育所等の利用申込みの際に提出する書類と市町村民税情報をもとに、各区の子育て支援課が判定します。新規の申請が不要なケースが多い一方、次のようなタイミングでは窓口への連絡が必要です。

  • 離婚・死別などでひとり親世帯になった場合
  • 出産などで生計を一にするきょうだいの人数が変わった場合
  • 他市町村からの転入で課税状況のわかる書類の提出が必要な場合

制度全般の問い合わせ先は、こども青少年局子育て支援部幼保政策課(電話:072-228-7173)です。個別の階層区分の確認や各種届出は、お住まいの区の子育て支援課が窓口になります。

よくある質問

Q. 市町村民税を申告していない場合はどうなりますか?

A. 税を未申告の場合や、堺市外からの転入などの事情で市が税情報を保有していない場合は、堺市独自の多子世帯軽減(第2子以降無償)の対象外となります。心当たりがある場合は、早めに申告や課税状況のわかる書類の提出を各区子育て支援課に相談してください。

Q. 保育料が変わるタイミングはいつですか?

A. 4〜8月分の保育料は前年度の市町村民税額、9月〜翌年3月分は当年度の市町村民税額を参照するため、毎年9月に保育料が見直される可能性があります。転職や退職などで収入が大きく変わった年は、9月の切り替えで保育料が想定と違う金額になることがあるため、事前に確認しておくと安心です。

Q. 保育標準時間認定と保育短時間認定で金額は違いますか?

A. はい。保育短時間認定(1日最大8時間)は保育標準時間認定(1日最大11時間)よりやや低く設定されています。たとえばD8階層では標準時間認定67,000円に対し短時間認定は65,800円です。

Q. この記事の金額は今後も変わりませんか?

A. この記事は2026年1月9日更新の堺市公式ページ(令和8年度版)と、そこに掲載されている料金表PDFを基にしています。同じPDFは令和7年度版のページにも使われており、令和5年度の作成分から金額改定はありませんが、年度によって変更される可能性があるため、申請前は必ず堺市公式サイトの最新情報をご確認ください。

まとめ:堺市の保育料と減免制度のポイント

  • 3〜5歳児クラスは保育料が無償(副食費・通園送迎費・行事費などは実費負担)
  • 0〜2歳児クラスは市町村民税所得割額でA〜D8の11階層に区分され、最高額は月67,000円(第1子・保育標準時間認定)
  • 2023年度(令和5年度)から、上のきょうだいの年齢や世帯の所得に制限なく、第2子以降は保育料が無償
  • 年収360万円未満相当のひとり親世帯などは、C1・C2・D1階層全部とD2階層の一部(所得割77,101円未満)で保育料が無償
  • 副食費も1号認定・2号認定それぞれの所得基準や第3子以降のカウント基準を満たせば免除対象
  • 失業・退職などによる収入減や天災の場合は、各区子育て支援課への申し出で減免となる可能性がある

まりさん

うちの1歳の子は第2子だから、もう無償の対象だと分かって安心しました。ひとり親の知人の制度も、7つの要件のどれかに当てはまれば対象になるというのがよく分かりました。

高橋先生

保育料の負担が軽くなる分を貯金に回すだけでなく、小学校以降にまとまってかかる教育費の準備を早めに考えておくのもおすすめです。学資保険が本当に必要かどうかを整理した記事や、小学生の通信教育の費用相場をまとめた記事も参考にしてみてください。

堺市の保育料は、0〜2歳児クラスが市町村民税所得割額に応じたA〜D8の11階層制、多子世帯軽減は2023年度から所得制限なく第2子以降無償、そして年収360万円未満相当のひとり親世帯などはC1〜D2の一部階層まで無償になります。制度の詳細・最新の運用は堺市公式サイト「利用者負担額(保育料)について(0歳児クラスから2歳児クラス)令和8年度」で必ずご確認ください。

教育資金の準備を並行して考えたい方は、学資保険は本当に必要なのか整理した記事や、小学生向け通信教育の費用相場を比較した記事もあわせてご覧ください。

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